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vol.308【傷寒論】氣滞と鍼灸:停滞した氣を“ほぐし、流す”ための技
氣がつかえる。 氣が流れない。 ──そんな“氣の渋滞”が続くと、身体にも心にも澱(よどみ)が生じてくる。 『傷寒論』には、感情・ストレス・外邪などにより 氣の流れが滞り、様々な症状が現れる「氣滞(きたい)」 の記述がある。 今回は、氣滞という“見えない詰まり”を...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.301【傷寒論】偽寒の鍼灸:寒がっているのに熱がこもる“氣象の錯覚”を読む
「寒い」と言っているのに、触ると熱い。 そんな“すれ違い”を見たことはないだろうか? 『傷寒論』における「偽寒(ぎかん)」とは、 内に熱を秘めているにも関わらず、寒がる現象 を指す。 この“氣象の錯覚”は、鍼灸臨床においてもしばしば遭遇する。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.263【難経第六十八難】氣滞とは何か?〜流れを失った命の景色〜
氣滞とは、氣が“流れない”状態──だがそれは、ただの「停滞」ではない。 動こうとして動けない“内なる葛藤”の表れ である。 【1. 氣滞とは「動の不全」】 氣は本来、常に動いている。その動きが失われたとき、それは痛み・張り・詰まりといった形で現れる。 胸が苦しい 喉が詰まる...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 3分


vol.257【難経第六十二難】脈と氣の虚実とは?〜“拍動が語る内なる氣の状態”〜
脈は、氣の声である。 力強く打つか、細く沈むか。 そこに、 氣の充実・不足・停滞・逆乱といった“内なる氣の状態”が如実に現れる。 『難経』第六十二難は、 脈診を通じた“氣の虚実”の見極めと、それに基づく施術方針”について明快に語っている。 【1....

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.254【難経第五十九難】臓腑と氣血の偏りとは?〜“陰陽の傾き”をどう読むか〜
身体は、陰陽の場。 『難経』第五十九難では、 五臓六腑における氣血の偏り、すなわち“陰陽の傾き”がどう現れ、どう診るか を説いている。 ここでは、単なる臓器の不調ではなく、 氣がどちらに偏り、何が過剰で、何が不足しているか──を見極める診断法が語られる。 【1....

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.253【難経第五十八難】脈の変化と五臓の関係とは?〜“虚実のサイン”を脈に聴く〜
脈は、内臓の言葉。 『難経』第五十八難では、 五臓の氣血の虚実が脈にどう表れるか を明確に示している。 つまり──脈を読めば、臓腑の状態がわかる。 これは東洋医学において、最も繊細かつ深遠な“診察の術”である。 【1. 五臓と脈の対応関係】 古典的な脈の配置:...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.251【難経第五十六難】氣と血の関係とは?〜“氣が動き、血が従う”原理〜
氣と血── 東洋医学の命の双璧。 『難経』第五十六難は、 氣と血の関係性、そして氣が血を導く“主従の原理” を明示した章である。 【1. 氣が先、血が従う】 「氣能行血」──氣は血を運ぶ。 氣が先に動き、血はその流れに従う 血は氣によって推進され、方向づけられる...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.250【難経第五十五難】氣滞と氣逆の違いとは?〜“氣が止まる”と“氣が昇る”の診断〜
氣が流れなければ、病となる。 だが、氣の異常には「止まる(滞)」と「昇る(逆)」がある。 『難経』第五十五難は、 氣滞と氣逆という二大異常の違いと、それぞれの見極め方 について説いている。 【1. 氣滞とは、氣が流れずに滞ること】 脹る、張る、重い、詰まる感じ...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.249【難経第五十四難】怒りと氣の関係とは?〜七情が氣を動かす仕組み〜
「怒れば氣上し、喜べば氣緩む」 これは東洋医学の基本とも言える、 感情と氣の密接な関係性 を表す言葉。 『難経』第五十四難では、 “七情”が氣にどのような影響を及ぼすか が具体的に語られている。 感情は単なる心の動きではない。 氣の運行を変化させる、強力なエネルギー源...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.247【難経第五十二難】臓腑の氣の偏りとは?〜五臓の虚実を診る〜
氣が満ちすぎれば、実。 氣が足りなければ、虚。 これは単なる量の話ではない。 『難経』第五十二難は、 五臓それぞれの“氣の偏り”をどう診断し、どう整えるか を示した重要な篇だ。 【1. 虚とは、氣が不足している状態】 氣の虚は、以下のように現れる:...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.246【難経第五十一難】臓腑の氣の通路とは?〜陰陽五臓の氣の循環〜
氣は、どこから来て、どこへ流れるのか。 『難経』第五十一難は、 臓腑の氣の循環とその通路 について明確に説いている。 それは単なる構造ではなく、命の営みそのものを言語化した“氣の地図”である。 【1. 臓腑の氣は、どこを通るのか】...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.245【難経第五十難】表証と裏証の見分け方とは?〜氣の深さで読む疾の所在〜
同じ頭痛でも、皮膚のすぐ下で起きているものもあれば、 内臓の深部に根をもつものもある。 東洋医学ではそれを「表証」「裏証」と分け、 “病の深さ”によって治療の方向を変える。 『難経』第五十難は、この 表裏の判断を氣の層でどう読み取るか を明確に示している。 【1....

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.244【難経第四十九難】なぜ左手と右手で診るのか?〜陰陽と臓腑配当の秘密〜
左手は心を、右手は肺を。 鍼灸師なら誰もが知る“左右の脈の違い”。 だが、その根拠はどこにあるのだろうか? 『難経』第四十九難では、脈診における「左右の手の配当」について明確に述べられている。 それは単なる慣習ではなく、 陰陽と臓腑の哲学に基づいた診断体系 なのだ。 【1....

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.243【難経第四十八難】脈と氣の違いとは?〜脈状と氣状の見分け方〜
脈を診るとき、我々が見ているのは「血」か、「氣」か。 『難経』第四十八難では、“脈状”と“氣状”という二つの概念を対比しながら、 その本質的な違いに切り込んでいる。 つまり、 同じ脈の打ち方であっても、それが「氣の乱れ」か「血の滞り」かを見極めなければならない...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.241【難経第四十六難】氣が反応するツボとは?〜募穴・原穴の意味と使い方〜
ツボは、ただ“押す場所”ではない。 氣が集まり、響き、訴える“氣の交信点” である。 『難経』第四十六難では、「募穴(ぼけつ)」と「原穴(げんけつ)」という、 氣の異常が顕れやすい“特別なツボ”について解説している。 それは、“内なる氣”と“外からの診断・施術”をつなぐ橋渡...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.240【難経第四十五難】氣のうねりはどこに現れるか?〜胃脘部と氣の集中点〜
腹の奥が重い。胸のあたりがつかえる。胃が張る──。 そんなとき、私たちは知らず知らずのうちに、「氣の集まり」によって起きる “うねり”を感じているのかもしれない。 『難経』第四十五難は、 氣が「集まりすぎる場所」=氣結の中心点 として、 「胃脘(いわん)部」に注目する。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.239【難経第四十四難】氣はどこに集まり、どう発散するか?〜中焦と三焦の氣流〜
氣は、ただ流れているのではない。 “集まり”、そして“発される”場所がある。 『難経』第四十四難では、氣の中枢的な集積場である「中焦」と、 全身への分布・排出の経路を担う「三焦」について言及されている。 氣の発動点と拡散経路を理解することは、...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.238【難経第四十三難】氣の乱れはどこから始まる?〜内因・外因・不内外因〜
氣は、何かによって乱される。 その“何か”を見極めることこそ、 診断・治療・そして予防の根本 である。 『難経』第四十三難では、氣の乱れを起こす原因を、 内因・外因・不内外因 の三分類で示している。 それは、現代においても臨床的示唆に満ちた“氣の乱れの羅針盤”である。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.237【難経第四十二難】氣の消長とは?〜氣が増減するとき、何が起こるか〜
氣は、一定ではない。 日々、刻々と“増え”、そして“減っていく”もの。 『難経』第四十二難では、 氣の“消長(しょうちょう)”──つまり、 氣の盛衰・増減のリズム について述べている。 これは、生命のリズムであり、治療のタイミングを見極める鍵でもある。 【1....

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.234【難経第三十九難】氣はどこから来て、どこへ行く?〜五臓における氣の循環図〜
氣は、ただ存在するのではない。 絶えず「巡っている」ものだ。 『難経』第三十九難では、五臓六腑における氣の生成・運行・分布のルートを描き出している。 これはまさに、“氣の地図”。 それを理解することで、 なぜここに症状が出るのか?なぜその順で伝播するのか? が、明確になる。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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