vol.250【難経第五十五難】氣滞と氣逆の違いとは?〜“氣が止まる”と“氣が昇る”の診断〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 4月1日
- 読了時間: 4分
氣が流れなければ、病となる。
だが、氣の異常には「止まる(滞)」と「昇る(逆)」がある。
『難経』第五十五難は、氣滞と氣逆という二大異常の違いと、それぞれの見極め方について説いている。
【1. 氣滞とは、氣が流れずに滞ること】
脹る、張る、重い、詰まる感じ
特定の部位に留まり、移動しない
精神的ストレスや情緒の抑圧が原因になりやすい
代表例:
肝氣鬱結による胸脇部の張り
脾氣滞によるお腹の張り・食欲不振
氣滞血瘀のように血流にも影響が出ることも
→ 治療は“氣の疏通”=開かせて流すアプローチが中心
【2. 氣逆とは、氣が本来の方向と逆に動くこと】
吐き気、しゃっくり、げっぷ、動悸、咳など
上焦で発生しやすく、急性の症状が多い
肺や胃の氣が、下から上に“逆流”することで起こる
代表例:
胃氣上逆 → 吐き気・胃もたれ・しゃっくり
肺氣上逆 → 咳・呼吸困難・気管支過敏
肝火上炎 → 頭痛・怒り・のぼせ
→ 治療は“氣を降ろす”=平降法や理氣降逆の施術が有効
【3. 臨床での鑑別ポイント】
症状の性質 | 氣滞 | 氣逆 |
痛み | 鈍い・張る | 鋭い・突き上げる |
場所 | 一箇所に停滞 | 上半身中心、上昇性 |
精神面 | 抑圧・イライラ | 急な興奮・緊張 |
時間帯 | 慢性 | 急性発作性 |
つまり、氣滞は“滞ることで病を生む” 氣逆は“逆流することで病を生む”
この違いを理解することで、施術の精度が大きく変わってくる。
☯️ 鍼仙人はこう観る:
氣が止まると、静かに苦しむ。 氣が逆流すれば、烈しく叫ぶ。 どちらも、氣のSOS。 だからこそ、耳ではなく“手で聴く”必要がある。
鍼仙人はこう考える:氣滞は内なる詰まり。 氣逆は外への噴出。 その違いに気づけば、氣はもう半分、癒えている。
🔚まとめ
氣滞と氣逆──止まるか、逆流するか。 その鑑別が、診断と施術の要となる。
今日から活かせる一言:氣は、止まっても、昇っても、苦しむ。
📘次回予告
次回は、vol.251【難経第五十六難】氣と血の関係とは?〜“氣が動き、血が従う”原理〜をお届けします。 氣と血──その主従関係と臨床への応用を掘り下げていきます。
🌿 voyage.鍼灸ラウンジ – Total Body Health & Beauty Care – 🌿
〜 鍼灸治療 × 整体 × 美容エステ 〜
氣は、止まっても逆立っても、響きを濁す。
隠れ家のようなプライベートラウンジで、
“滞りも、逆流も、整える”東洋の手あてをお届けします。
『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年/87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。
🟡典拠
『難経』第五十五難

\対応キーワード一覧/
<施術・メニュー系>鍼灸・整体・美容鍼・美容整体・骨盤矯正・小顔矯正・経絡治療・ボディケア・マッサージ・オイルマッサージ・ヘッドスパ・リラクゼーション・フェイシャルトリートメント・エステ・スポーツマッサージ・パーソナルトレーニング・小尻矯正
<症状・お悩み系>氣滞・氣逆・氣の詰まり・吐き気・胸の張り・しゃっくり・動悸・肩こり・胃もたれ・咳・げっぷ・怒り・のぼせ・氣鬱・不眠症・気管支過敏・疲労感・胃腸不調・ストレス
<ケア対象・ターゲット別>在宅ワーカー向け・メンタルヘルスサポート・ビジネスマンケア・スポーツ選手向け・アーティスト体調管理・産後ケア・マタニティケア・学生割引あり・高齢者機能訓練ケア・術後回復支援・更年期サポート・子どもケア・シニアケア
<施設タイプ・専門性>鍼灸院・整体院・整骨院・東洋医学・内科・外科・病院・クリニック・医科・耳鼻科・歯科・産婦人科・整形外科・口腔外科・アレルギー科・リラクゼーションサロン
<学術・教育学科>東洋医学概論・東洋医学臨床論・はりきゅう理論・臨床医学各論・解剖学・生理学・病理学・内科学・外科学・精神医学・整形外科学・小児科学・皮膚科学・衛生学・関係法規・公衆衛生学・医療概論・リハビリテーション医学・柔道整復学理論
<対応エリア>六町・北千住・銀座・表参道・浅草・松戸・草加・南流山・東京駅・西新井・柏・守谷・つくば・浦和・有楽町・中目黒・千代田区・中央区・世田谷区・足立区・江東区・荒川区・江戸川区・台東区
Comments