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鍼仙人古術
鍼灸の智慧の源泉をたどる旅へ。
黄帝内経・霊枢・傷寒論から鍼灸大成まで――。施術の本質は、すでに古典に書かれている。歴史をひもとき、今の治療につながる叡智を読み解きます。学びを深めたい方におすすめ。


vol.321【傷寒論】エピローグ:氣の旅は、終わらない。
全44本をもって完結した“鍼仙人の傷寒論”。 だが、古典とは不思議なもので、 読み終わったあとにこそ、本当の「問い」が立ち上がってくる。 なぜ“この病”は、この順序で現れたのか? なぜ“あの症状”は、あの経絡と結びついていたのか?...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.320【傷寒論】鍼仙人の臨床哲学:古典の智慧を“現代の身体”に活かすということ
『傷寒論』は、ただの漢方処方書ではない。 それは、 氣・経絡・五臓六腑・感情・天候・季節・人間関係──あらゆる“いのちの変化”を捉える医学書 である。 この連載を通じて私たちは、 「氣とは何か?」「命とは何か?」「鍼灸は何に触れているのか?」を、...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 5分


vol.319【傷寒論】氣と命の本質:鍼灸が触れる“いのち”の正体とは
氣とは、命の息吹。 命とは、氣の律動。 ──私たちが日々対峙する「不調」とは、 この氣と命の“ズレ”から始まるのかもしれない。 『傷寒論』は、氣血水の流れを通して、 命が揺らぐとき、どう兆しが現れ、 どこから整えていくべきかを“生命の地図”として描いている。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.318【傷寒論】氣脱と鍼灸:エネルギーが尽きかけた“臨界点”に寄り添う術
汗が止まらない。 呼吸が浅く、力が入らない。 意識が朦朧とし、虚脱感に包まれる── それは、 氣が体外へと漏れ出し、生体エネルギーの“維持が危うい”状態──「氣脱(きだつ)」 。 『傷寒論』には、亡陽・大汗・昏睡・厥冷など、...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 5分


vol.317【傷寒論】氣虚(補氣)と鍼灸:足りない氣を“補い育む”ための一刺し
動けない。 疲れやすい。 呼吸が浅い。 ──それは、 氣が足りない状態「氣虚(ききょ)」 。 『傷寒論』には、氣の虚弱に由来する発汗過多・倦怠感・食欲不振などの条文が多く存在する。 氣が不足すれば、身体は内外のバランスを保てず、あらゆる機能が“力なく”崩れていく。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.316【傷寒論】氣鬱(総仕上げ)と鍼灸:氣の“流れ・詰まり・閉じ・暴走”を統合する一手
氣が滞る。 氣が詰まる。 氣が逆上する。 氣が閉じて沈黙する── これまで「氣鬱」について様々な角度から見てきたが、 本稿はその総仕上げとして、 氣の異常全体像と、鍼灸が担う“氣の再統合”の役割 を記す。 『傷寒論』の記述からもわかるように、氣の異常は単独ではなく複合的に起...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.315【傷寒論】氣脹と鍼灸:お腹・胸が“張って苦しい”氣の圧にどう触れるか
息が吸いづらい。 お腹がパンパンに張る。 胸が詰まり、苦しくなる── それは、氣が膨張し、逃げ場を失った状態「氣脹(きちょう)」である。 『傷寒論』には腹満や胸満に関する記述が多く、 それらの多くは氣の停滞ではなく、 氣の“過膨張”による内部圧の上昇 として語られる。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 5分


vol.314【傷寒論】氣鬱(再訪)と鍼灸:感情と氣の“重なり滞る渦”に寄り添う
氣が詰まって動かない。 感情も、呼吸も、閉じこもったまま。 ──それは、“感情と氣の渋滞”が重なり合う、複合的な「氣鬱(きうつ)」。 『傷寒論』における“鬱”は、単なる精神症状ではなく、氣の滞りが感情や身体の動きにまで及ぶ、 全身的な停滞として描かれている。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 5分


vol.313【傷寒論】氣閉と鍼灸:滞りゆく“氣の行方”に風を通す手あて
何をしても氣が動かない。 呼んでも、届かない。 ──それは、「氣閉(きへい)」。 氣の通路が塞がれ、内と外の行き来が閉ざされた状態。 『傷寒論』においても、氣が閉じることによって、寒厥や昏睡、反応の低下が生じる局面が記されている。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 5分


vol.312【傷寒論】氣逆と鍼灸:逆流する氣を整える“向き”の調律術
氣が突き上げる。 突然、込み上げるような吐き気。 咳やしゃっくりが止まらない。 ──それは、本来“下へ”流れるべき氣が“逆流”している状態「氣逆(きぎゃく)」である。 『傷寒論』では、氣が逆上することで生じる咳・喘・嘔吐・眩暈などの記載が豊富であり、...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.311【傷寒論】氣実と鍼灸:過剰な氣の“暴走”をどう制御するか
氣が満ちすぎる。 怒りが噴き出す。 胸が張って苦しい。 ──それは、氣が足りないのではなく、**溜まりすぎて動けない状態「氣実(きじつ)」**かもしれない。 『傷寒論』では、氣実による発熱や痛み、怒りの発作のような状態も描かれており、...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.310【傷寒論】氣脱と鍼灸:魂が抜けるような“氣の離脱”を支える術
氣が抜ける。 身体が空っぽになる。 “このまま消えてしまうかもしれない”という感覚──。 『傷寒論』では、生命の氣が根底から抜け落ちるような重篤状態を 「氣脱(きだつ)」 と呼び、その危機的状況における判断と対処法が記されている。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.309【傷寒論】氣鬱と鍼灸:心に滞る“氣の重さ”を解き放つ術
氣が重い。 胸が塞がる。 涙が出ない。 ──それは、感情が氣を詰まらせている状態。 『傷寒論』にも、氣の流れが心に閉じこもることで生じる 「氣鬱(きうつ)」という内的停滞 の描写が随所に見られる。 今回は、氣鬱という“こころの渋滞”に鍼灸がどう寄り添い、...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.308【傷寒論】氣滞と鍼灸:停滞した氣を“ほぐし、流す”ための技
氣がつかえる。 氣が流れない。 ──そんな“氣の渋滞”が続くと、身体にも心にも澱(よどみ)が生じてくる。 『傷寒論』には、感情・ストレス・外邪などにより 氣の流れが滞り、様々な症状が現れる「氣滞(きたい)」 の記述がある。 今回は、氣滞という“見えない詰まり”を...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.307【傷寒論】氣虚と鍼灸:“氣が足りない”という状態をどう養うか
氣が湧かない。 声が小さい。 やる気が出ない。 ──それは、単なる疲労ではない。 生命の“燃料”そのものが不足している「氣虚(ききょ)」という状態 だ。 『傷寒論』においても、「虚」への洞察は深く、 とくに氣虚は“病後”や“慢性不調”の根本に位置づけられる。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.306【傷寒論】氣閉と鍼灸:閉じ込められた“氣の扉”をひらく術
氣が詰まる。 氣が閉じる。 『傷寒論』では、外からの寒邪や内からの情動によって、 氣の動きが完全に閉ざされてしまう“氣閉(きひ)” という状態が語られる。 それはまるで、呼吸も、意識も、流れも止まりかけた静寂──。 今回は、氣の扉が閉じるとはどういうことか。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 5分


vol.305【傷寒論】氣逆と鍼灸:逆流する氣の“方向性”を整える術
怒りっぽい。胸がつかえる。みぞおちが苦しい。 ──それは、氣が“本来の方向と逆に動いている”状態。 『傷寒論』における「氣逆(きぎゃく)」とは、 氣の流れが上に逆行し、身体と心に“圧迫”を生む症候 である。 今回は、氣の“方向”に注目し、逆上する氣をどう整えるかを...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.304【傷寒論】上実下虚の鍼灸:氣の“重心バランス”を取り戻す術
頭は熱く、足は冷たい。 考えすぎて眠れず、胃腸は働かず。 ──それはまさに「上実下虚」の氣象。 氣が上に偏り、下が空洞になっている“重心の崩れ”である。 『傷寒論』においても、この氣のアンバランスは頻出するテーマ。 今回は、氣の偏りを見抜き、鍼灸でどう整えるかを構造的に解説...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.303【傷寒論】混合証の鍼灸:冷えと熱が共存する“氣の迷宮”を抜ける
冷えているのに、熱がある。 元気がないのに、イライラする。 ──そんな、 矛盾する症状が同時に存在する状態 をどう診るか? 『傷寒論』には、虚実・寒熱・表裏が入り乱れる“混合証”が登場する。 それは、氣の流れが交錯し、方向性を失った“迷宮のような構造”である。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 5分


vol.302【傷寒論】偽実の鍼灸:強く見えて“虚”──氣の仮面を見破る術
患者の声が大きい、怒りっぽい、身体もがっしりしている。 ──それは“実証”のように見えて、実は“内側が虚”ということがある。 『傷寒論』における「偽実(ぎじつ)」は、 虚の存在を“強さ”が覆い隠す状態 。 現代でも多い「元気そうに見えるのに不調を抱えている人」──...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分
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