vol.254【難経第五十九難】臓腑と氣血の偏りとは?〜“陰陽の傾き”をどう読むか〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 4月1日
- 読了時間: 4分
身体は、陰陽の場。
『難経』第五十九難では、 五臓六腑における氣血の偏り、すなわち“陰陽の傾き”がどう現れ、どう診るかを説いている。
ここでは、単なる臓器の不調ではなく、 氣がどちらに偏り、何が過剰で、何が不足しているか──を見極める診断法が語られる。
【1. 陰陽とは“量”ではなく“方向”】
陽=動・熱・外・上・実
陰=静・寒・内・下・虚
このバランスが崩れると:
陽盛(陽が過剰):のぼせ・興奮・口渇・便秘
陽虚(陽が不足):冷え・下痢・無気力
陰虚(陰が不足):寝汗・のぼせ・不眠・乾燥
陰盛(陰が過剰):むくみ・倦怠・寒がり
→ 陰陽の“質的な状態”と“表れ方の方向性”が重要となる
【2. 臓腑ごとの陰陽バランスの崩れ方】
肝:氣滞から陽盛へ(怒り・目の充血・肩こり)
心:陰虚から陽亢へ(動悸・不眠・焦燥)
脾:陽虚になりやすい(倦怠・食欲不振・下痢)
肺:陰虚と氣虚の両面(乾咳・息切れ・皮膚の乾燥)
腎:陰虚・陽虚どちらも(冷え・耳鳴り・夜間頻尿)
→ 臓器単体ではなく、“陰陽の状態”で観ることが本質
【3. 陰陽バランス診断の臨床的応用】
問診・脈診・舌診・腹診を通して、
“今どちらが偏っているか”
“その偏りが臓腑のどこに反映しているか”
を丁寧に読み取る。
施術としては:
陽盛 → 清熱・瀉火・理氣
陽虚 → 温補・補陽・健脾
陰虚 → 滋陰・養血・補腎
陰盛 → 理中・健脾・化湿
バランスを“戻す”のではなく、 “今ある偏り”を“動かす”意図が必要。
☯️ 鍼仙人はこう観る:
陰陽は静と動の舞。 どちらかが主張しすぎれば、調和は崩れる。 偏りは悪ではない。 氣が偏るのは、何かを守ろうとしている証でもある。
鍼仙人はこう考える:陰が傾けば、陽が揺れる。 陽が強ければ、陰が静かに泣いている。 “傾きに耳を澄ます”ことが、真の調整につながる。
🔚まとめ
氣血の偏りは、陰陽の傾きとして現れる。 量ではなく、方向と意味を診ることが、東洋的な視座。
今日から活かせる一言:偏りは叫び。 その声を、陰陽で聴き取れ。
📘次回予告
次回は、vol.255【難経第六十難】臓腑と季節の関係とは?〜“氣候と五行の影響”を診る〜をお届けします。
🌿 voyage.鍼灸ラウンジ – Total Body Health & Beauty Care – 🌿
〜 鍼灸治療 × 整体 × 美容エステ 〜
氣が偏るとき、身体は訴えている。
隠れ家のようなプライベートラウンジで、
“陰陽の揺らぎを整える”東洋の手あてをお届けします。
『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年/87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。
🟡典拠
『難経』第五十九難

\対応キーワード一覧/
<施術・メニュー系>鍼灸・整体・美容鍼・美容整体・骨盤矯正・小顔矯正・経絡治療・ボディケア・マッサージ・オイルマッサージ・ヘッドスパ・リラクゼーション・フェイシャルトリートメント・エステ・スポーツマッサージ・パーソナルトレーニング・小尻矯正
<症状・お悩み系>氣滞・氣逆・氣虚・血虚・陰虚・陽虚・陰陽の乱れ・のぼせ・冷え性・むくみ・不眠症・便秘・動悸・倦怠感・夜間頻尿・胃腸虚弱・月経不順・肩こり・耳鳴り・情緒不安
<ケア対象・ターゲット別>在宅ワーカー向け・メンタルヘルスサポート・ビジネスマンケア・スポーツ選手向け・アーティスト体調管理・産後ケア・マタニティケア・学生割引あり・高齢者機能訓練ケア・術後回復支援・更年期サポート・子どもケア・シニアケア
<施設タイプ・専門性>鍼灸院・整体院・整骨院・東洋医学・内科・外科・病院・クリニック・医科・耳鼻科・歯科・産婦人科・整形外科・口腔外科・アレルギー科・リラクゼーションサロン
<学術・教育学科>東洋医学概論・東洋医学臨床論・はりきゅう理論・臨床医学各論・解剖学・生理学・病理学・内科学・外科学・精神医学・整形外科学・小児科学・皮膚科学・衛生学・関係法規・公衆衛生学・医療概論・リハビリテーション医学・柔道整復学理論
<対応エリア>六町・北千住・銀座・表参道・浅草・松戸・草加・南流山・東京駅・西新井・柏・守谷・つくば・浦和・有楽町・中目黒・千代田区・中央区・世田谷区・足立区・江東区・荒川区・江戸川区・台東区
Comments