vol.251【難経第五十六難】氣と血の関係とは？〜“氣が動き、血が従う”原理〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 4月1日
- 読了時間: 4分
氣と血── 東洋医学の命の双璧。
『難経』第五十六難は、 氣と血の関係性、そして氣が血を導く“主従の原理”を明示した章である。
【1. 氣が先、血が従う】
「氣能行血」──氣は血を運ぶ。
氣が先に動き、血はその流れに従う
血は氣によって推進され、方向づけられる
氣が滞れば、血も淀む
つまり、氣が司令塔であり、血はその運搬対象。
→ 血の不調の背景には、必ず氣の乱れがある
【2. 氣血の乱れの現れ方】
症状のタイプ | 氣虚 | 血虚 | 氣滞 | 瘀血 |
疲れやすさ | ○ | △ | △ | △ |
顔色 | 白っぽい | 青白い | 普通〜くすみ | 黒ずみ |
痛みの性質 | 無力・だるさ | 乾燥・しびれ | 張る・詰まる | 刺すような痛み |
月経 | 遅れ・量少 | 遅れ・色淡 | 不定期 | 色黒・塊・痛みあり |
氣の虚・滞りは血の運行を狂わせ、 血の不足・停滞は氣の巡りを阻害する。
→ まさに“氣血一体”の証と言える。
【3. 臨床では氣の調整から】
氣が整えば、血も自然に動き出す。
補氣：血の生産力を高める（脾氣補強）
理氣：氣滞を取り除くことで血行を良くする（疏肝理氣）
調營衛：氣の防衛・栄養機能を整える
血の施術（補血・活血・養血）と合わせて使うことで、 氣血両面のバランス調整が可能となる。
☯️ 鍼仙人はこう観る：
氣は風。 血は水。 風が吹けば、水も流れる。 だが風が止まれば、水は澱む。 その理は、身体にも心にも、等しく働く。
鍼仙人はこう考える：氣と血は、陰陽の舞。 どちらかが乱れれば、もう片方も音を外す。 だからこそ、氣を診ることは、血を護ることに通ずる。
🔚まとめ
氣が動けば、血は巡る。 氣血の関係性を理解することが、調和への第一歩。
今日から活かせる一言：風が流れれば、水も流れる──氣が巡れば、血も潤う。
📘次回予告
次回は、vol.252【難経第五十七難】脈に現れる氣血の異常とは？〜“寸・関・尺”に映る内なる変化〜をお届けします。
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氣は風、血は水──ふたつの流れが巡ってこそ、生命は潤う。
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『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年／87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。
🟡典拠
『難経』第五十六難
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＜ケア対象・ターゲット別＞在宅ワーカー向け・メンタルヘルスサポート・ビジネスマンケア・スポーツ選手向け・アーティスト体調管理・産後ケア・マタニティケア・学生割引あり・高齢者機能訓練ケア・術後回復支援・更年期サポート・子どもケア・シニアケア
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