vol.249【難経第五十四難】怒りと氣の関係とは?〜七情が氣を動かす仕組み〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 4月1日
- 読了時間: 4分
「怒れば氣上し、喜べば氣緩む」
これは東洋医学の基本とも言える、感情と氣の密接な関係性を表す言葉。
『難経』第五十四難では、“七情”が氣にどのような影響を及ぼすかが具体的に語られている。
感情は単なる心の動きではない。 氣の運行を変化させる、強力なエネルギー源なのだ。
【1. 七情とは何か?】
東洋医学における“七情”とは、
喜(よろこび)
怒(いかり)
憂(うれい)
思(おもい)
悲(かなしみ)
恐(おそれ)
驚(おどろき)
の七つの情動を指す。
それぞれの感情が特定の臓腑と繋がっており:
怒 → 肝を傷る(氣が上逆)
喜 → 心を傷る(氣が緩む)
憂・思 → 脾を傷る(氣が滞る)
悲 → 肺を傷る(氣が消える)
恐・驚 → 腎を傷る(氣が下陥)
というように、感情と氣の方向・速度・強弱には明確な相関がある。
【2. 怒りが氣に及ぼす影響】
『難経』第五十四難では、特に「怒」による氣の変化を強調している。
氣は上衝する(氣逆)
顔が赤くなり、肩が張り、頭痛が出る
血圧上昇・めまい・情緒不安定などにも発展
これは、肝氣の疏泄作用が過剰になり、氣が昇ってしまう現象。
→ 緩和と降氣を同時に行う施術が求められる。
【3. 感情=氣のスイッチ】
喜怒哀楽は、氣を“動かすレバー”である。
感情の高ぶり → 氣の昇騰、停滞、散逸
感情の抑圧 → 氣の詰まり、鬱結、閉塞
つまり、氣は心の現れであり、心が動けば氣もまた動く。
臨床では:
肝鬱氣滞の肩こり・不眠・月経不順
悲しみからの肺氣虚・咳嗽・息切れ
恐れによる腎氣下陥・腰のだるさ・頻尿
など、「感情ベースの不調」は実に多い。
☯️ 鍼仙人はこう観る:
感情とは、氣の風景。 喜びは陽の春風、怒りは烈風、悲しみは秋雨。 その天気に気づかずして、氣を診ることはできぬ。
鍼仙人はこう考える:感情を治すことはできない。 だが、氣を整えることで、感情は変わる。 それが“内からの調律”である。
🔚まとめ
七情は、氣を動かすスイッチ。 その反応を読み解けば、不調の本質が見えてくる。
今日から活かせる一言:怒りは、氣を上げる──だからこそ、下へ還す知恵を。
📘次回予告
次回は、vol.250【難経第五十五難】氣滞と氣逆の違いとは?〜“氣が止まる”と“氣が昇る”の診断〜をお届けします。 似て非なる氣の異常、滞りと逆上。その違いを明確に読み解きます。
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『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年/87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。
🟡典拠
『難経』第五十四難

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