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vol.293【傷寒論】厥陰経と氣のリズム:内外・上下・左右の氣を調える肝心の経
氣は“流れ”である。 ただあるものではなく、「どう巡るか」「どこへ向かうか」──そのリズムが、すべてを決める。 厥陰経は、その氣の“流れの調律役”。 今回は、手厥陰心包経・足厥陰肝経という“氣のリズムマスター”の働きを、鍼灸的視点で探っていく。 【1....

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.285【傷寒論】陽明経と胃・大腸の氣の読み方
陽明病の中心にあるのは、消化器という“氣の炉”の異変である。 胃と大腸は「氣血津液の精製と運搬」という生命活動の根幹を担い、陽明経はその氣の大動脈とも言える経絡だ。 本稿では、陽明経の構造とその氣の流れ方を、現代の臨床鍼灸に活かす視点で解説する。 【1....

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.284【傷寒論】陽明病の氣象:熱の内攻と実証の見極め
氣が内にこもる──そのとき、身体は“戦いの熱”を帯びはじめる。 陽明病とは、太陽病の次のステージにあたる、熱実証の代表格。 しかしこの「熱」とは単なる発熱ではない。氣が過剰に集まり、外に出られず、内で燃え続けることで起こる“氣の閉塞と鬱熱”の状態である。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.280【傷寒論】発汗の妙:桂枝湯・麻黄湯を鍼灸で捉える
発汗とは、ただ汗を出すことにあらず。 それは氣の操作であり、邪を追い出し、正氣を護る“境界操作”そのものである。『傷寒論』では、太陽病における「発汗すべきか否か」によって、桂枝湯と麻黄湯という二大名方が展開される。 本稿では、それぞれの方剤が意味する“氣の状態”と、鍼灸師が...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.279【傷寒論】太陽病と表証の本質:寒熱・発汗・首項強ばり
「風邪ですね」──この一言で片付けられてしまう症状の裏には、鍼灸師にしか読み取れない“氣の乱れ”が潜んでいる。 『傷寒論』における六経の最初に位置する「太陽病」は、外邪が体表に侵入した“氣の初動”を象徴する存在である。本稿では、太陽病における寒熱・発汗・首肩のこわばりなどの...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.278【傷寒論】六経分類を“氣の流れ”で読み解く
「病はどこから生まれ、どこへ向かうのか?」──これは、鍼灸師にとって最も根源的な問いかけである。東洋医学の中で、その“流れ”をもっとも美しく体系化したのが『傷寒論』における「六経分類」だ。 六つの経とは、ただの分類やステージではない。それは氣の流れ、滞り、反転を描き出す、人...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.277【傷寒論】傷寒論とは何か?なぜ鍼灸師が読むべきか
風が肌を撫でる季節の変わり目、人はふとしたことで風邪を引く。だが、「風邪」という言葉に隠された真の意味を、我々は本当に理解しているだろうか?── 2000年近く前、中国の医聖・張仲景によって著された『傷寒論』は、単なる風邪の本ではない。そこに記されているのは、「氣がどこから...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.266【難経第七十一難】臓腑の氣はどう出入りするか?〜氣の流通と“呼吸する身体”〜
東洋医学が「氣の医学」と呼ばれる理由。 それは、目に見えぬ“氣”の動きが、 命そのもののリズムと深く結びついているからだ。 『難経』第七十一難はこう問う。 「臓と腑、氣はどこから来て、どこへ出てゆくのか?」 この一見シンプルな問いが示すのは、...

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vol.246【難経第五十一難】臓腑の氣の通路とは?〜陰陽五臓の氣の循環〜
氣は、どこから来て、どこへ流れるのか。 『難経』第五十一難は、 臓腑の氣の循環とその通路 について明確に説いている。 それは単なる構造ではなく、命の営みそのものを言語化した“氣の地図”である。 【1. 臓腑の氣は、どこを通るのか】...

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vol.239【難経第四十四難】氣はどこに集まり、どう発散するか?〜中焦と三焦の氣流〜
氣は、ただ流れているのではない。 “集まり”、そして“発される”場所がある。 『難経』第四十四難では、氣の中枢的な集積場である「中焦」と、 全身への分布・排出の経路を担う「三焦」について言及されている。 氣の発動点と拡散経路を理解することは、...

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vol.236【難経第四十一難】氣が左右に乱れるとき〜側偏と氣の方向性〜
東洋医学では、氣の乱れは“上”や“下”だけではなく、“左右”にも現れる。 『難経』第四十一難では、「側偏(そくへん)」と呼ばれる現象、 つまり 身体の片側に偏った症状や氣の乱れ について論じている。 この“横の偏り”こそ、現代臨床においても極めて重要な観点である。 【1....

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vol.234【難経第三十九難】氣はどこから来て、どこへ行く?〜五臓における氣の循環図〜
氣は、ただ存在するのではない。 絶えず「巡っている」ものだ。 『難経』第三十九難では、五臓六腑における氣の生成・運行・分布のルートを描き出している。 これはまさに、“氣の地図”。 それを理解することで、 なぜここに症状が出るのか?なぜその順で伝播するのか? が、明確になる。...

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vol.231【難経第三十六難】病がどこから始まるか?〜上からか、下からか〜
風邪をひいたとき、咳から始まる人もいれば、下痢や冷えから始まる人もいる。 それは偶然ではない。 『難経』第三十六難は、「病が上から発するのか、下からなのか」という問いを提示する。 それは単なる部位の問題ではない。 氣の流れと臓腑の機能配置から読み解く、“病の発端の哲学”...

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vol.227【難経第三十二難】診断の四つの道〜望聞問切の意味と重み〜
診断とは、どう始まるのか。 患者が一言も語らずとも、術者の目と耳と手は、すでに多くを語りかけられている。 『難経』第三十二難において語られるのは、東洋医学の診断の基本「四診」—— 望(視る)・聞(聴く/嗅ぐ)・問(問う)・切(触れる)という、4つの観察法である。...

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vol.225【難経第三十難】なぜ五臓六腑は五十八脈に分かれるのか?〜氣の分布と脈象解剖〜
脈は一本ではない——。 そう聞いて、驚くだろうか。 『難経』第三十難は、「五臓六腑にはそれぞれ脈があり、総じて五十八脈に分かれる」と説く。 それは単なる数の問題ではなく、 氣の分布構造そのもの を示す“解剖図”なのである。 【1. 五臓六腑と脈の関係とは?】...

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vol.219【難経二十四難】氣逆とは何か?〜上衝・咳・げっぷ・吐き気のメカニズム〜
氣は上に昇り、下に降り、身体を巡る。だがその流れが逆転したとき──身体にはさまざまな“逆のサイン”が現れる。 咳やげっぷ 吐き気やしゃっくり のぼせや頭痛 胃の張りや喉の違和感 東洋医学では、これらを総じて「氣逆(きぎゃく)」と呼ぶ。...

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vol.214【難経十九難】“肝は将軍の官”とは?〜感情と氣のコントロール術〜
「感情が乱れると、身体も壊れる」 これは東洋医学において当然の考え方だ。 そして、その感情を統率する中心的な臓──それが「肝」である。 難経第十九難は、肝を“将軍の官”とし、 感情・行動・氣の流れ をコントロールする存在として位置づけている。...

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vol.209【難経十四難】五臓六腑の位置関係とは?〜東洋的“内臓解剖図”〜
「肝はどこにありますか?」 こう聞かれたとき、現代医学なら肝臓の“解剖学的位置”を答える。 だが東洋医学では、“氣の流れ”と“臓腑の関係性”をもとに、 独自の臓器の配置──すなわち「東洋的内臓地図」が存在する。 難経第十四難では、 五臓六腑の位置関係 が詳細に語られている。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.203【難経八難】臓腑と経絡の“主治関係”〜氣の通り道とその役割〜
「経絡って、ただの“道”なんですか?」 臨床でも頻繁に使う“経絡”という言葉。 しかし、その本質にどこまで迫れているだろうか? 第八難は、臓腑と経絡の“主治関係”──つまり「氣の通り道の意味」を明らかにしてくれる。 【1. 経絡は“氣の文法”である】...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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