vol.225【難経第三十難】なぜ五臓六腑は五十八脈に分かれるのか?〜氣の分布と脈象解剖〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 4月1日
- 読了時間: 4分
脈は一本ではない——。 そう聞いて、驚くだろうか。
『難経』第三十難は、「五臓六腑にはそれぞれ脈があり、総じて五十八脈に分かれる」と説く。 それは単なる数の問題ではなく、氣の分布構造そのものを示す“解剖図”なのである。
【1. 五臓六腑と脈の関係とは?】
古典において「脈」とは、血管や拍動だけを意味しない。 “氣が流れるルート”そのもの、すなわち“氣の道”をも含んだ概念である。
『難経』第三十難では、
五臓にそれぞれ3本の主脈×5=15脈
六腑にそれぞれ3本の主脈×6=18脈
その他補助的な流注や交通脈=25脈
これらを加えて「五十八脈」とし、それが氣の流れの全体構造を描き出す鍵となっている。
【2. なぜ“分ける”のか?——診断と治療の地図化】
この“分け方”は、単に数を記録したものではない。 脈を分類することで、「どこに氣が滞っているか」「どこが機能低下しているか」が読み解けるようになる。
言い換えれば、氣の不調を“場所”と“種類”にマッピングする試み。 東洋医学の診断と治療が、抽象概念にとどまらず、臨床で使える地図となるための工夫なのだ。
【3. 五十八脈の現代的読み方】
現代において、58本すべてを覚える必要はないかもしれない。 しかし、重要なのはこの「分布構造」の思想。
肝は怒り、脾は思い、肺は悲しむ——感情と臓腑の氣が流れるルートを知る
経絡治療で、どのラインを使うか
脈診で、どの位置に異常を感じるか
こうした判断は、五十八脈の“設計思想”がベースにある。
☯️ 鍼仙人はこう観る:
氣の流れは川のようなもの。支流・本流・合流点がある。 その地図を描ける者だけが、氣の治療家になれる。
鍼仙人はこう考える:脈は一本ではない。 それは、氣が五臓六腑にどう息づいているかを教えてくれる「生命の地図」である。
🔚まとめ
五十八脈とは、氣の流れの“地図帳”である。 その配置と流れを知ることが、診断と治療の精度を決める。
今日から活かせる一言:氣は、地図を描く者に集まる。
📘次回予告
次回は、vol.226【難経第三十一難】“一脈の病”とは何か?〜診断の単位と全体観〜をお届けします。 氣の乱れを一箇所から捉える難しさと奥深さを探っていきましょう。
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『鍼仙人』院長 高山 昌大施術歴16年/87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。
鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。

🟡典拠
『難経』第三十難
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