top of page

vol.277【傷寒論】傷寒論とは何か?なぜ鍼灸師が読むべきか

  • 執筆者の写真: - 鍼仙人 - 高山 昌大
    - 鍼仙人 - 高山 昌大
  • 4月3日
  • 読了時間: 5分

風が肌を撫でる季節の変わり目、人はふとしたことで風邪を引く。だが、「風邪」という言葉に隠された真の意味を、我々は本当に理解しているだろうか?──

2000年近く前、中国の医聖・張仲景によって著された『傷寒論』は、単なる風邪の本ではない。そこに記されているのは、「氣がどこから乱れ、どこへ流れていくのか」という、人体の動的な設計図だ。現代医学の検査では捉えきれない、繊細なバランスの崩れを、六つの経(太陽・陽明・少陽・太陰・少陰・厥陰)という分類で読み解いていく。

本シリーズでは、この『傷寒論』を鍼灸師の視点で再構築し、臨床に活かせる形で解説していく。第一回の今回は、その“入り口”を共に覗いてみよう。



【1.】『傷寒論』とは何か?


『傷寒論』は、中国後漢末期の医師・張仲景が疫病流行の時代に遺した、病の変化と治療の原理を記した医学書である。全体は方剤書『金匱要略』とともに「仲景医学」として尊重されてきた。

なかでも『傷寒論』は、発病から回復までの過程を「六経」という氣の段階に分け、病の移り変わりを立体的にとらえた点で、現代の臨床にも極めて有効だ。



【2.】“氣のステージ”としての六経分類


六経とは、


  • 太陽:表証、最も浅い部分での外感

  • 陽明:熱のこもり、実熱、消化器症状

  • 少陽:半表半裏、寒熱の往来

  • 太陰:中焦の虚証、消化吸収力の低下

  • 少陰:心腎の虚、深層のバランス崩壊

  • 厥陰:虚熱・氣逆・末端の冷えと緊張


これらは単なる分類ではなく、「氣の流れ方・詰まり方・戻り方」を示す“氣のマップ”であり、刺鍼の方向性を示す臨床の羅針盤となる。


☯️ 鍼仙人はこう考える:


『傷寒論』は、術者の内なる感受性と氣の動態観察力を磨く“修行書”だ。

一見シンプルな条文の裏には、「何を観て、どこを診て、どう手を加えるか」が凝縮されている。テクニックに頼る前に、氣の変化を読み取る力を養うこと。それこそが、真の鍼灸の入り口だと鍼仙人は考える。



【3.】なぜ今、鍼灸師が読むべきか?


現代の臨床は、症状と部位の一致を求める「点」の医学に偏りがちだ。しかし、傷寒論が描くのは、


  • どこから病が入り、

  • どこを通って、

  • どこで停滞しているか


という「流れ=動きの医学」だ。

例えば「肩こり」の訴えがあっても、


  • 太陽病の初期表証なのか?

  • 少陽病の氣の上衝なのか?

  • 陽明病の内熱による循環障害か?


……と観るだけで、治療の深さと広がりがまったく変わってくる。



【4.】“型”にとらわれない読む力を


傷寒論は「方証対応」が有名だが、鍼灸師にとって重要なのは、


  • その証が氣のどの層に位置するのか?

  • どんな動きで移行しているのか?


を読み取り、現代の症状とつなぐ力だ。

まさに鍼灸師が読むべき“氣の診察書”である。


『傷寒論』に向き合うことは、ただの古典再読ではない。そこに刻まれた「氣の物語」に耳を澄まし、現代の不調を“氣の転写”として読み解くことが、鍼灸師の真の醍醐味である。


☯️ 鍼仙人は語りかける:


古典は過去の知ではなく、未来の氣を読み解く羅針盤である。

🔚まとめ:


  • 『傷寒論』は氣の段階的な乱れを六経に分けて読み解く医学書である

  • 鍼灸師にとって、氣の変化を捉える羅針盤になる

  • 臨床での“氣の診察力”を高めるために、再読・再解釈すべき古典である


🎯今日から活かせる一言


「その症状は、どの経に属する氣の乱れなのか?」から考えてみよう。

📘次回予告:

次回は、六経分類の全体像──氣のステージとしての「太陽〜厥陰」を、鍼灸的にどう捉え直すか?について深掘りしていきます。


🌿 voyage.鍼灸ラウンジ – Total Body Health & Beauty Care – 🌿

〜 鍼灸治療 × 整体 × 美容エステ 〜


“氣の読解力が、施術の質を変える。”


隠れ家のようなプライベートラウンジで、

氣の声に耳を澄ませ、真の調和を導く“一刺しの悟り”をお届けします。




『鍼仙人』院長 高山 昌大

施術歴16年/87,000人以上の施術実績。

プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。

鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。経絡診断、柔整統合術、深層氣調整法、構造連動刺鍼──多層の技と智慧を統合。「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。

🟡典拠:『傷寒論』




\対応キーワード一覧/

<施術・メニュー系>:美容鍼・整体・美容整体・骨盤矯正・鍼灸・マッサージ・フェイシャルトリートメント・小顔矯正・経絡治療・リラクゼーション

<症状・お悩み系>:肩こり・腰痛・冷え性・自律神経・むくみ・疲労回復・体質改善・PMSケア・不眠症・眼精疲労

<ケア対象・ターゲット別>:産後ケア・マタニティケア・シニアケア・リハビリ・更年期ケア・AGケア・学生ケア・現代人の不調・アスリートケア・在宅ワーカー向け

<施設タイプ・専門性>

:鍼灸院・美容鍼灸・整体サロン・東洋医学専門・女性専門・完全予約制・隠れ家サロン・地域密着・口コミ高評価・子連れOK


<対応エリア>

: 六町・北千住・浅草・銀座・吉祥寺・品川・三郷・流山おおたかの森・草加・南千住・青山・品川・恵比寿・東京都・足立区・南花畑・北綾瀬・綾瀬・青井・梅島・西新井・谷在家・舎人・見沼代親水公園・上野・日暮里・西日暮里・秋葉原・表参道・有楽町・豊洲・東京駅・丸の内・世田谷・渋谷・中目黒・高円寺・荻窪・三鷹・葛西・西葛西・東陽町・人形町・八潮・三郷・南流山・流山セントラルパーク・柏の葉キャンパス・松戸・我孫子・幕張・千葉市・草加・越谷・川口・大宮・浦和・守谷・つくばみらい・みらい平・研究学園・つくば・千代田区・中央区・台東区・荒川区・世田谷区・品川区・葛飾区・江戸川区・江東区・石岡市・土浦市・水戸市・さいたま市六町・北千住・浅草・銀座・吉祥寺・品川・三郷・流山おおたかの森・草加・南千住


\ハッシュタグ/


Comments

Rated 0 out of 5 stars.
No ratings yet

Add a rating
bottom of page