vol.231【難経第三十六難】病がどこから始まるか?〜上からか、下からか〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 4月1日
- 読了時間: 4分
風邪をひいたとき、咳から始まる人もいれば、下痢や冷えから始まる人もいる。 それは偶然ではない。
『難経』第三十六難は、「病が上から発するのか、下からなのか」という問いを提示する。
それは単なる部位の問題ではない。 氣の流れと臓腑の機能配置から読み解く、“病の発端の哲学”である。
【1. 上病と下病の基本構造】
東洋医学では、
上病:肺・心・頭部など、上焦に属する器官の異常
下病:腎・膀胱・下腹部など、下焦の障害 として分類される。
上は清、下は濁。 氣は上昇し、水穀の精は下行する。
このように、氣の運行と臓腑の位置関係が「病の出どころ」に深く関わっている。
【2. 病の流れ方で診断する】
難経は「どこから病が始まり、どこへ波及したか」を観察すべきと説く。
たとえば、
のどの違和感→咳→呼吸困難:上から下への病
足の冷え→腹痛→頭痛:下から上への病
氣は流れる。 だからこそ、病もまた“氣の流れに従って動く”。
それを読み解くのが、東洋医学の診断力である。
【3. 臨床での活かし方:波及の順序を診る】
治療家として重要なのは、 「どこに症状があるか」よりも「どこから始まったか」を見抜くこと。
そのために:
初発部位と現在の症状の関係性
流れが上か下か、内か外か
それが氣血の動きと一致しているかどうか
これらを丁寧に読み解くことで、“原因に鍼を刺す”ことができるようになる。
☯️ 鍼仙人はこう観る:
病は、流れる。 氣が乱れ、向きを変えたとき、症状として現れる。 どこで始まり、どこへ行こうとしているのか。 それを診ることが、真の“未病治”となる。
鍼仙人はこう考える:発病とは、氣が迷った第一歩。 起点を見抜き、氣の流れを正す。それが、鍼灸の役割である。
🔚まとめ
病のはじまりを見抜く力は、氣の流れを読む力と等しい。
今日から活かせる一言:「どこにあるか」より、「どこから来たか」を診よ。
📘次回予告
次回は、vol.232【難経第三十七難】氣が止まるとは何か?〜氣滞と氣絶のちがい〜をお届けします。 氣の停止とは何か?“止まる”ことの意味と、それを再起させる治療の哲学に迫ります。
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『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年/87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。
🟡典拠
『難経』第三十六難

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