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vol.94【素問】三因学説:外因・内因・不内外因とは— なぜ人は病むのか? 東洋医学の“原因論” —
「この症状、原因はなんですか?」 鍼灸師としてこの問いに答えるとき、東洋医学では単に“風邪です”とか“ストレスです”とは言いません。なぜなら、 東洋医学には病の原因を立体的に観る「三因学説(さんいんがくせつ)」という視点 があるからです。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.93【素問】三焦とは何か? 〜東洋解剖学の真骨頂〜— 西洋には存在しない“臓”が、東洋にはある —
消化も免疫も、気の流れも…なぜ“三焦”が必要なのか? 「三焦って、どこにあるんですか?」 この質問を何度受けたかわかりません。西洋解剖学では見つからないのに、東洋医学では“六臓のひとつ”として堂々と語られる謎の存在。それが**三焦(さんしょう)**です。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.92【素問】 血と津液の世界 〜潤いの医術〜— 乾ききった身体と心に、東洋のしずくを —
【1. 血と津液の違いとは?】 東洋医学では、私たちの体を構成する三つの大切な要素「気・血・津液(けつ・しんえき)」があります。 その中でも、血(けつ)と津液(しんえき)は「潤いをつかさどる存在」として知られています。簡単にたとえるなら、 血は“栄養を運ぶ赤い液体”...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.49【応・母子】発育と五臓六腑〜東洋医学で読み解く赤ちゃんの成長サポート〜
赤ちゃんの成長を見守る毎日は、驚きと発見の連続。首がすわる、寝返りをする、ハイハイが始まる——ひとつひとつの変化には、実は 五臓六腑の“成熟”という内なるプロセス が隠れています。 東洋医学では、赤ちゃんを「未完成な陰陽と気血」の存在ととらえ、五臓(肝・心・脾・肺・腎)のは...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.91【素問】五神と古典文献まとめ〜魂・神・意・魄・志は、どこから来たのか?〜
「魂・神・意・魄・志」という五神は、東洋医学における“精神の構造”を理解する上で欠かせない柱です。 けれど、「どの古典に」「どのように」書かれているのか?体系的に整理されている文献が少なく、学術や教育現場でも活用しづらい側面があります。 今回は、五神の源流を、...

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vol.90【素問】五神の調律と鍼灸の未来へ〜“氣”を整える、その先にあるもの〜
「心と体を整える」——それは、鍼灸の基本であり、永遠のテーマ。しかしその“心”とは一体何なのか?臓腑の働き? 感情? 意志? 魂? ここまで五神(魂・神・意・魄・志)を軸に、精神活動の構造や診察法、施術への応用を解説してきました。...

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vol.89【素問】五神の乱れを診る“診察術”〜目・声・舌・気配から五臓の心を読む〜
「怒りっぽくなった」「ぼーっとしてる」「急に涙もろい」——こうした精神・感情の揺らぎを、“不定愁訴”や“ストレス反応”で片づけていませんか? 東洋医学では、感情・意志・思考・精神は五臓に宿る“気の働き”=五神(魂・神・意・魄・志)として明確に捉えます。...

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vol.88【素問】魂・神・意・魄・志とは何か?〜精神活動の五つの層〜
「東洋医学は“心と体を診る医学”」と言われますが、実は“心”ひとつを取っても、その構造はとても奥深く、精緻に分類されています。 古典『素問』『霊枢』では、人の精神活動を五臓に対応させて、魂・神・意・魄・志(こん・しん・い・はく・し)という5つの要素で捉えます。...

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vol.87【素問】五志の治療とカウンセリング〜タッチとことばで“氣”を整える〜
東洋医学では、「怒・喜・思・憂・恐」=五志(ごし)と呼ばれる感情が、五臓六腑の働きと密接に関わっていると考えられています。 vol.86では、感情が臓腑に及ぼす病理的影響について解説しましたが、今回はその“感情の乱れ”をどう施術に取り入れ、 氣の流れを整えるか...

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vol.86【素問】五臓の感情生理〜怒・喜・思・憂・恐、それぞれの病理を読み解く〜
「ストレスで胃が痛くなる」「緊張するとトイレが近くなる」「悲しいと胸が苦しくなる」 これらはすべて、 “感情”が臓腑に影響する現象 。東洋医学ではこれを「五志(ごし)の病」と呼び、 怒・喜・思・憂・恐 の五つの感情が、それぞれの五臓に影響を与えると考えます。...

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vol.85【素問】奇経八脈・経別の治療活用〜本幹以外の“裏ルート”で整える〜
東洋医学において、私たちが日常的に扱う「経絡」は、主に12の正経(せいけい) と呼ばれるライン。しかし古典には、これらとは異なる “裏ルート”=補助循環”として、奇経八脈(きけいはちみゃく)と経別(けいべつ)の存在が記されています。 これらは、 ✔️...

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vol.84【素問】経絡の流注と治療効果〜“気の流れ”を読む眼を養う〜
東洋医学における“診る・治す”の中心にある概念――それが「経絡(けいらく)」です。 しかし、単に「経絡=気の通り道」とだけ理解していては、 “どの経絡をどう使うか?”という臨床的な判断軸が曖昧 になります。 そこで鍵となるのが、古典に記された「流注(るちゅう)」という視点。...

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vol.83【素問】五兪穴・原絡募合の活用術〜“効く”ツボを見つける鍵〜
「このツボって、なぜ効くのか?」「他のツボじゃダメなの?」そんな問いに明確に答えられるかどうかが、 施術の説得力と効果の再現性 を左右します。 ツボは無数に存在しますが、古典ではそれらを 機能別に整理して活用する知恵 が残されています。それが「五兪穴」「原穴」「絡穴」「募穴...

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vol.82【素問】配穴と経絡治療の基本〜なぜそのツボを選ぶのか?〜
鍼灸治療において、「どのツボを使うか?」という選穴・配穴のセンスは、施術効果を決定づける“核心技術”です。 しかし、多くの施術家がこのような悩みを抱えています: 「何となく効きそうなツボを選んでいる」「教科書通りだけど、本当に合っているのか分からない」「複数のツボを組み合わ...

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vol.81【素問】弁証論治とは何か?〜診断と治療を“つなぐ”技術〜
東洋医学の臨床現場で最もよく使われる言葉、それが 「弁証論治(べんしょうろんち)」 。 この言葉は、単なる専門用語ではなく、「診て」「証を立て」「治療を決める」までの一連の“思考と実践の流れ”を意味します。 つまり、 患者を前にしたときの“施術家の脳の中”を言語化したもの...

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vol.80【素問】同病異治・異病同治とは?〜個別最適な治療思考法〜
東洋医学には、西洋医学にはない独特の診断哲学があります。その代表的なものが、 「同病異治(どうびょういち)」と「異病同治(いびょうどうち)」 。 これらは単なる理論ではなく、人それぞれの「からだとこころの構造」を捉えて治療を最適化する“治療哲学”です。 【1....

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vol.79【素問】証とは何か?〜東洋医学の“診断名”を構成する思考法〜
「その患者さん、“証”はどう診ましたか?」東洋医学において最も基本で、かつ最も奥深い問い。 “証(しょう)”とは、西洋医学でいう「診断名」とは異なり、 その人の体質・病態・エネルギーバランス・季節・感情までを含めた、全人的な病のとらえ方 です。 つまり「証を立てる」とは、...

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vol.78【素問】虚と実の見極め方〜補う・瀉す・通す、その診断と技法〜
東洋医学を学び・実践する上で避けて通れない概念――それが「虚(きょ)」と「実(じつ)」。 このふたつのバランスをどう見極め、 どこを補い、どこを瀉し、どこを通すか? それこそが鍼灸の“生命線”とも言える診断・治療の核心です。...

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vol.77【素問】気・血・津液・精とは何か?〜生命を構成する4つの柱〜
東洋医学では、人体を構成する基本要素として「気(き)・血(けつ)・津液(しんえき)・精(せい)」の4つが重要視されています。これらはいずれも“目に見えないけれど、確実に働いている”生命のエネルギーや物質。 それぞれの働きと相互関係を理解することで、...

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vol.76【素問】精神活動と五臓〜神・魂・魄・意・志とは何か?〜
東洋医学では、 “精神”は脳の活動ではなく、五臓に宿るもの とされてきました。私たちの感情、思考、記憶、直感、意思――それらすべては、五臓の働きと密接に結びついています。 中でも『素問』では、五臓に宿る5つの“精神エネルギー”として、 魂・神・意・魄・志...

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