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vol.307【傷寒論】氣虚と鍼灸:“氣が足りない”という状態をどう養うか
氣が湧かない。 声が小さい。 やる気が出ない。 ──それは、単なる疲労ではない。 生命の“燃料”そのものが不足している「氣虚(ききょ)」という状態 だ。 『傷寒論』においても、「虚」への洞察は深く、 とくに氣虚は“病後”や“慢性不調”の根本に位置づけられる。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.306【傷寒論】氣閉と鍼灸:閉じ込められた“氣の扉”をひらく術
氣が詰まる。 氣が閉じる。 『傷寒論』では、外からの寒邪や内からの情動によって、 氣の動きが完全に閉ざされてしまう“氣閉(きひ)” という状態が語られる。 それはまるで、呼吸も、意識も、流れも止まりかけた静寂──。 今回は、氣の扉が閉じるとはどういうことか。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 5分


vol.305【傷寒論】氣逆と鍼灸:逆流する氣の“方向性”を整える術
怒りっぽい。胸がつかえる。みぞおちが苦しい。 ──それは、氣が“本来の方向と逆に動いている”状態。 『傷寒論』における「氣逆(きぎゃく)」とは、 氣の流れが上に逆行し、身体と心に“圧迫”を生む症候 である。 今回は、氣の“方向”に注目し、逆上する氣をどう整えるかを...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.304【傷寒論】上実下虚の鍼灸:氣の“重心バランス”を取り戻す術
頭は熱く、足は冷たい。 考えすぎて眠れず、胃腸は働かず。 ──それはまさに「上実下虚」の氣象。 氣が上に偏り、下が空洞になっている“重心の崩れ”である。 『傷寒論』においても、この氣のアンバランスは頻出するテーマ。 今回は、氣の偏りを見抜き、鍼灸でどう整えるかを構造的に解説...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.303【傷寒論】混合証の鍼灸:冷えと熱が共存する“氣の迷宮”を抜ける
冷えているのに、熱がある。 元気がないのに、イライラする。 ──そんな、 矛盾する症状が同時に存在する状態 をどう診るか? 『傷寒論』には、虚実・寒熱・表裏が入り乱れる“混合証”が登場する。 それは、氣の流れが交錯し、方向性を失った“迷宮のような構造”である。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 5分


vol.302【傷寒論】偽実の鍼灸:強く見えて“虚”──氣の仮面を見破る術
患者の声が大きい、怒りっぽい、身体もがっしりしている。 ──それは“実証”のように見えて、実は“内側が虚”ということがある。 『傷寒論』における「偽実(ぎじつ)」は、 虚の存在を“強さ”が覆い隠す状態 。 現代でも多い「元気そうに見えるのに不調を抱えている人」──...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.301【傷寒論】偽寒の鍼灸:寒がっているのに熱がこもる“氣象の錯覚”を読む
「寒い」と言っているのに、触ると熱い。 そんな“すれ違い”を見たことはないだろうか? 『傷寒論』における「偽寒(ぎかん)」とは、 内に熱を秘めているにも関わらず、寒がる現象 を指す。 この“氣象の錯覚”は、鍼灸臨床においてもしばしば遭遇する。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.299【傷寒論】特殊証・変証の総論:虚実が交錯する“氣のトリック”を見抜く
臨床において、もっとも判断を誤りやすいのは、 “虚実の逆転”と“混合”が起きている状態 である。 『傷寒論』の真骨頂のひとつが、 こうした“複雑な氣のパターン”への鋭い洞察にある。 今回は、虚と実、寒と熱、表と裏が交錯する“特殊証・変証”をどう読み解くか──...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.298【傷寒論】和解法と鍼灸:氣の交差点を整える“調和の術”
氣はまっすぐには流れない。 人の身体は、内と外、上下、左右、陰陽が絶えず交差する。 『傷寒論』における「和解法」は、 半表半裏の氣のぶつかり合いを“調律”するための治法── すなわち、 氣の交差点に調和をもたらす術 である。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.297【傷寒論】瀉下法と鍼灸:氣を内から下ろす“排出の術”
氣がこもると、人は苦しくなる。 『傷寒論』が説く「瀉下法」とは、 単に下痢や排便を促すという意味ではない。 氣が内にこもり熱と化す状態に、出口を与える“解放の術” である。 鍼灸において、この“氣の下行”をどう設計するか。 今回はその応用と臨床戦略を明らかにする。 【1....

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.296【傷寒論】発汗法と鍼灸:氣の扉を開く“表解の術”
「汗をかかせる」のが目的ではない。 発汗とは、“氣を外に向かわせる操作”であり、 閉ざされた表層を開き、邪氣を解き放つ“表解の術”である。 『傷寒論』における発汗法は、 太陽病──すなわち 外邪の初動における防衛反応の調整 を意味する。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.295【傷寒論】治法の総論:発汗・瀉下・和解──氣に触れ、流れを導く操作論
鍼灸の施術とは、“氣への操作”である。 そしてその操作には、方向性・量・リズムがある。 『傷寒論』における三大治法──「発汗・瀉下・和解」──は、 単なる薬理操作ではなく、 氣の流れをどう変えるか という“氣象技術”として読むべきである。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.285【傷寒論】陽明経と胃・大腸の氣の読み方
陽明病の中心にあるのは、消化器という“氣の炉”の異変である。 胃と大腸は「氣血津液の精製と運搬」という生命活動の根幹を担い、陽明経はその氣の大動脈とも言える経絡だ。 本稿では、陽明経の構造とその氣の流れ方を、現代の臨床鍼灸に活かす視点で解説する。 【1....

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.284【傷寒論】陽明病の氣象:熱の内攻と実証の見極め
氣が内にこもる──そのとき、身体は“戦いの熱”を帯びはじめる。 陽明病とは、太陽病の次のステージにあたる、熱実証の代表格。 しかしこの「熱」とは単なる発熱ではない。氣が過剰に集まり、外に出られず、内で燃え続けることで起こる“氣の閉塞と鬱熱”の状態である。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.283【傷寒論】太陽病の進行パターンと“氣象学”
氣は留まらない。氣は流れる。 だからこそ、病もまた“氣の気象”として移ろいゆく。 『傷寒論』における「六経弁証」は、単なる分類ではなく“氣の変遷”を捉えるための図式である。なかでも太陽病は、その始点であり、氣の乱れが次なるステージへと進行していく起点でもある。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.282【傷寒論】太陽経と膀胱経・小腸経:氣の防衛ラインを診る
背中は語る──その言葉を、鍼灸師だけが聴くことができる。 『傷寒論』における「太陽病」は、実際には“太陽経”の氣の乱れを指す。その太陽経とは、膀胱経と小腸経から成り、主に背部を通って身体を外邪から護る防衛ラインとなっている。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.281【傷寒論】太陽中風と太陽傷寒の違いを鍼灸で診る
同じ「太陽病」のくくりに入りながら、なぜ『傷寒論』では「太陽中風」と「太陽傷寒」が明確に分けられているのか──。 その違いを表すのは、単なる病名や処方の違いではなく、氣の動きと衛氣の状態、そして“身体の守り”の違いである。...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.280【傷寒論】発汗の妙:桂枝湯・麻黄湯を鍼灸で捉える
発汗とは、ただ汗を出すことにあらず。 それは氣の操作であり、邪を追い出し、正氣を護る“境界操作”そのものである。『傷寒論』では、太陽病における「発汗すべきか否か」によって、桂枝湯と麻黄湯という二大名方が展開される。 本稿では、それぞれの方剤が意味する“氣の状態”と、鍼灸師が...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 4分


vol.279【傷寒論】太陽病と表証の本質:寒熱・発汗・首項強ばり
「風邪ですね」──この一言で片付けられてしまう症状の裏には、鍼灸師にしか読み取れない“氣の乱れ”が潜んでいる。 『傷寒論』における六経の最初に位置する「太陽病」は、外邪が体表に侵入した“氣の初動”を象徴する存在である。本稿では、太陽病における寒熱・発汗・首肩のこわばりなどの...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
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vol.278【傷寒論】六経分類を“氣の流れ”で読み解く
「病はどこから生まれ、どこへ向かうのか?」──これは、鍼灸師にとって最も根源的な問いかけである。東洋医学の中で、その“流れ”をもっとも美しく体系化したのが『傷寒論』における「六経分類」だ。 六つの経とは、ただの分類やステージではない。それは氣の流れ、滞り、反転を描き出す、人...

- 鍼仙人 - 高山 昌大
読了時間: 5分
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