vol.281【傷寒論】太陽中風と太陽傷寒の違いを鍼灸で診る
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 4月4日
- 読了時間: 4分
同じ「太陽病」のくくりに入りながら、なぜ『傷寒論』では「太陽中風」と「太陽傷寒」が明確に分けられているのか──。
その違いを表すのは、単なる病名や処方の違いではなく、氣の動きと衛氣の状態、そして“身体の守り”の違いである。 本稿では、この2つの証を鍼灸的な視点から再定義し、氣の判断力を養う礎とする。
【1.】太陽中風=表虚・自汗あり
太陽中風は、「衛氣が虚し、腠理が開いている状態」──つまり、氣が外を守れていない状態。
自汗あり(氣が漏れている)
脈浮緩(防衛の力が弱い)
発熱・悪風(軽度の外邪侵入)
この場合、氣の補強と緩やかな解表が必要。
鍼灸対応の軸:
合谷・外関などで緩やかに氣を巡らせる
大椎・風池で軽く表を開く
補法を主とし、氣を漏らさぬよう注意
桂枝湯が適応とされるこの状態は、“開きすぎた扉を、閉じながら換気する”ような繊細な操作が求められる。
【2.】太陽傷寒=表実・無汗あり
太陽傷寒は、「衛氣が強く、氣が過緊して閉じている状態」。
無汗(腠理が締まり過ぎている)
脈浮緊(氣が締まり、外へ出せない)
強い悪寒・項背強張り(氣の閉塞)
この場合は、閉じた氣を外へ導く“突破力”が必要。
鍼灸対応の軸:
風門・肺兪・大椎で表を開き、氣を発散させる
外関・列缺などを活用して氣を動かす
瀉法・軽刺・温熱なども効果的
麻黄湯が適応とされるこの状態では、“締めすぎた扉を、勢いよく開けて風通しを作る”ような施術が理想だ。
【3.】診断のカギは「汗の有無」と「脈の状態」
東洋医学では「発汗=氣の開き」と捉える。
汗が出ている → 氣が緩み、虚に傾く傾向
汗が出ていない → 氣が閉じ、実に傾く傾向
そこに加え、脈診で「浮緩(虚)か浮緊(実)か」を見ることで、 “氣の状態”をより的確に判断できる。
☯️ 鍼仙人は語りかける:
同じ「風邪」でも、氣が開いているのか、閉じているのか。 それを読み間違えば、治療は逆効果になる──だからこそ術者には、氣の扉を見極める目が必要だ。
太陽中風と太陽傷寒、その違いを知ることは、「氣の反応を見極める術者の感性を磨く」第一歩となる。
🔚まとめ:
太陽中風=表虚・自汗あり/太陽傷寒=表実・無汗あり
鍼灸では「氣の緩み」と「氣の締まり」の見極めが重要
発汗と脈を通して、“氣の扉”を診る力を養うことが大切
🎯今日から活かせる一言:
「風邪」を診るときは、汗と脈が“氣の扉”を語っている。
📘次回予告:
次回は「太陽経と膀胱経・小腸経の関係」──背部ラインと氣の防衛ルートを、経絡の構造と共に深掘りします。
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隠れ家のようなプライベートラウンジで、虚実を見抜き、氣の反応を読む“経絡透視術”をお届けします。
『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年/87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。氣象読解術、開閉反応測定、氣門調整法、古典臨床鑑別術──氣の兆候を捉える感性と技術を磨き続けている。
🟡典拠:『傷寒論』

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