vol.46 【学・母子】産後うつの神経生理と東洋医学的理解〜 精神科では語られない“身体から整えるアプローチ” 〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 3月22日
- 読了時間: 4分
更新日：3月26日
産後うつ（Postpartum Depression）は、出産をきっかけに発症する中等度〜重度の気分障害であり、 その発症率は10〜15%とされる報告もあります。
しかし、その実態は見えづらく、家族にも本人にも“気合いの問題”と捉えられてしまうことも。
本稿では、現代医学的メカニズムと、東洋医学が捉える“うつの根本”に迫ります。
【1. 産後うつの神経生理学的背景】
🔸 神経伝達物質の異常
セロトニン、ドーパミン、GABAの分泌低下により、気分・意欲・睡眠が不安定に
特にセロトニン不足は、抑うつ・攻撃性・不眠と関連が深い
🔸 ホルモン変動とHPA軸の異常
出産によるエストロゲン・プロゲステロンの急激な低下
ストレス応答系（HPA軸）の過活動 → コルチゾールの異常分泌 → 気分障害に拍車
🔸 神経炎症と腸脳相関
近年注目されている腸内環境と脳の相関：産後の食生活・腸内環境の悪化が神経炎症を誘発
炎症性サイトカイン（IL-6など）が脳機能に影響し、気分障害を悪化させる可能性
【2. 東洋医学的なうつの理解】
東洋医学では、うつは単なる“心の病”ではなく、 五臓六腑と気血水の失調に由来する“全身的な不調”と捉えます。
🔹 肝鬱気滞：情緒ストレスの蓄積による気の停滞 → イライラ・怒り・胸のつかえ・溜め息
🔹 心脾両虚：過労・思慮過多による気血不足 → 不眠・集中力低下・涙もろさ・無気力・食欲低下
🔹 腎虚（特に精虚）：出産で“精”を消耗し、自己回復力の低下 → 慢性疲労・不安感・情緒の落ち込み
🔹 痰熱内擾：過剰なストレスや炎症で“痰（老廃物）”が心を乱す → 不眠・焦燥感・思考過多・悪夢など
【3. 鍼灸による統合アプローチ】
🔸 情緒の安定と自律神経調整
百会・神門・内関・太衝：精神安定、交感神経の沈静化
🔸 ホルモン軸の刺激
腎兪・命門・関元・三陰交：腎気と精の補充、ホルモンバランスの再構築
🔸 胃腸ケアと腸脳相関サポート
中脘・足三里・脾兪：消化力UP、腸内環境改善に
🔸 温灸・耳鍼・吸玉との併用
刺激の過不足を調整し、神経系にやさしくアプローチ
【まとめ：精神と身体を“統合して癒す”産後ケア】
産後うつに対して最も必要なのは、 「身体から心にアクセスする」アプローチです。
東洋医学では、心と身体は分離できない“ひとつの生命体”。
voyage.鍼灸ラウンジでは、 母としての役割を果たしながらも、自分自身の心と身体を守れるよう、 科学的知見と東洋の智慧で支えていきます。
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〜 鍼灸治療 × 整体 × 美容エステ 〜
隠れ家のようなプライベートラウンジで、
“身体から心を癒す”産後うつケアを、優しさと確かさで届けます。
『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年／87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、
多岐にわたる国家資格を保有。
鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。
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