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vol.99【素問】脈診とは何か?〜手首の奥にある“生き様”〜 — 脈は嘘をつかない。だから、真実に届く —

  • 執筆者の写真: - 鍼仙人 - 高山 昌大
    - 鍼仙人 - 高山 昌大
  • 3月25日
  • 読了時間: 6分

更新日:3月27日

脈を診る。それは、東洋医学において「命のリズムを触れる」という行為です。

目で見るのではなく、耳で聞くのでもなく、“手の感覚”だけで相手の気血・臓腑・精神状態までも読み取る技術――それが脈診(みゃくしん)です。

一見すると曖昧で神秘的に思えるかもしれませんが、そこには数千年にわたり研ぎ澄まされてきた、“触れる科学”とも呼べる診断体系があります。



【1. 脈診とはどんな診察法か?】


東洋医学では、手首の橈骨動脈上に3つの指(示・中・環)を置き、「寸・関・尺(すん・かん・しゃく)」の3部位で臓腑の状態を読み取ります。


  • 寸:心・肺

  • 関:脾・胃・肝・胆

  • 尺:腎・膀胱・生殖系


さらに、浅い層・中間層・深い層に分けて、気・血・精の状態や病の深さまで診ることができます。


☯️ 鍼仙人の観点:


脈は“身体の語り手”。何も言わなくても、今の状態も、過去の負荷も、未来の兆しも、手首に現れる。


【2. 脈診で何がわかるのか?】


脈は単に“ドクドク”と流れているだけではありません。その強さ、速さ、形、リズム、深さ、浮き沈み――すべてが情報です。


たとえば…


脈象

読み方

病態の目安

浮脈(ふみゃく)

表面に感じる

外感病(風邪など)・体表の異常

沈脈(ちんみゃく)

深部にしか打たない

内臓の冷え・慢性病

数脈(さくみゃく)

速い

熱性の病、興奮状態

遅脈(ちみゃく)

ゆっくり

寒性の病、代謝の低下

弦脈(げんみゃく)

ピンと張る

肝気の昂り、ストレス過多

濡脈(じゅくみゃく)

柔らかく弱い

陰虚、潤いの不足、疲労


実際の診察では、これらを組み合わせて“今”と“根”を同時に読み解きます。



【3. 脈は心を映す鏡でもある】


脈診が驚異的なのは、肉体だけでなく“精神・感情”も読み取れる点です。


  • 悲しみが肺を傷め → 浮いた脈

  • 怒りが肝を高ぶらせ → 弦脈

  • 恐れが腎を揺らし → 尺部の沈み

  • 心の疲れ → 神門の弱まり


つまり、言葉にできない“感情の履歴”まで脈は記憶しているのです。



☯️ 鍼仙人の捉え方:


脈を診るとは、“この人の生き方を診る”こと。魂がどう生きてきたか――それは手首にすべて宿っている。


【4. 脈診に必要なのは、技術より“感性”】


脈診は、マニュアル通りにはいきません。同じ「沈脈」でも、人によって、季節によって、時間によって意味が変わります。

だからこそ必要なのは、理論+感性+経験値


  • 手の温度

  • 呼吸とのリズム

  • 触れる“気”の感覚

  • 相手と繋がる“意識の質”


鍼仙人はこう観る:


脈は数字ではない。“鼓動の詩”である。読むのではなく、感じ、対話する。そこに脈診の真髄がある。


【5. 脈診ができると、施術の解像度が一気に上がる】


脈は診断だけでなく、施術効果のモニターとしても極めて有効です。


🪡 脈の変化でわかること:


  • 鍼を打った直後 → 浮いていた脈が沈み、リズムが整う

  • 脈の力が増す → 気が補われたサイン

  • 左右差が揃う → 自律神経の安定

  • 脈の“芯”が戻る → 生命力の回復兆候


つまり、脈が整うとは「氣が整った」証。脈が変わる施術こそが、“効いている施術”なのです。



🔚まとめ:脈は、東洋医学の知性と感性が交差する場所


現代医学にはない“触れる診察”。その奥には、数字では測れない生命の鼓動があります。

脈に宿るのは、その人の今・過去・未来。だから鍼灸師は、脈を“読む”のではなく、“聴く”のです。


次回は「舌診・腹診と五臓のつながり」について解説していきます。目で見て、手で触れて。東洋医学の“触診と観察”の真髄に迫っていきます。


🌿 voyage.鍼灸ラウンジ – Total Body Health & Beauty Care – 🌿

〜 鍼灸治療 × 整体 × 美容エステ 〜


“触れることで伝わる、氣のシグナルを大切に。”


隠れ家のようなプライベートラウンジで、

繊細な診察と手当てであなたの内側に寄り添います。



『鍼仙人』院長 高山 昌大

施術歴16年/87,000人以上の施術実績。

プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。

鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。

「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。


🟡 典拠(古典より):

《素問・脈要精微論》:「人有五臓、各有所主、寸関尺以候之」

《霊枢・経脈篇》:「気血之候、皆在于脈」

《難経・十八難》:「寸口三部、以候五臓六腑之病」




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