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vol.97【素問】正気と邪気の戦い〜免疫と未病の視点〜— 病は“外”からではなく、“中”から決まる —

  • 執筆者の写真: - 鍼仙人 - 高山 昌大
    - 鍼仙人 - 高山 昌大
  • 3月25日
  • 読了時間: 5分

更新日:3月27日



東洋医学には、病の発症を語る上で欠かせない言葉があります。それが「正気(せいき)」と「邪気(じゃき)」です。

現代的にいえば、正気とは“免疫力・自然治癒力”、邪気とは“外敵・病原体・ストレス”のようなもの。

けれども、東洋医学が伝えるこの関係性は単なる強弱ではなく、生きる力と環境との“せめぎ合い”の哲学でもあるのです。



【1. 正気とは何か?】


正気とは、体の中にあるあらゆる「守る力」の総称です。


  • 衛気(えき):体表を守るバリア

  • 宗気(そうき):心肺の力を統合する生命エネルギー

  • 栄気(えいき):血とともに全身を巡り、臓腑を養う

  • 原気(げんき):腎に宿る根本のエネルギー


☯️ 鍼仙人の観点:


正気とは、“氣の軍隊”であり、“体の司令塔”でもある。それが充実していれば、病は入り込めない。


【2. 邪気とは何か?】


邪気とは、「病を起こす要因」のこと。風・寒・湿などの外邪だけでなく、感情・疲労・不摂生など、内外を問わず人を弱らせるもの全般を指します。


  • 外邪(六淫):風・寒・暑・湿・燥・火

  • 内邪(七情):怒・悲・思・恐などの過剰な感情

  • 不内外因:過労・加齢・暴飲暴食など


つまり邪気は「ウイルスや細菌」だけではなく、現代で言う“ストレス”や“生活習慣病の根っこ”にも広く該当する概念なのです。



【3. 発病は“どちらが勝ったか”で決まる】


東洋医学は病気をこう捉えます:


正気が強ければ、邪気は侵入できない。邪気が強くても、正気が旺盛なら跳ね返せる。逆に、正気が弱っていれば、どんな小さな邪気も病を生む。

これを「正気存内、邪不可干」(せいきそんない、じゃかんずべからず)と表現します。


☯️ 鍼仙人はこう観る:


治療とは“邪を追い出す”ことではない。“正を高める”ことが、本当の医術なのだ。


【4. 未病とは? まだ病になっていないけれど…】


未病(みびょう)とは、病気ではないけれど健康でもない、“予兆”や“グレーゾーン”の状態です。


  • 病院では異常なし…でも体が重い、疲れやすい、眠れない

  • 季節の変わり目にだけ調子が悪い

  • 感情の波で体調が左右される


これらは、正気が減りはじめ、邪気が入りかけている状態。現代人の多くは、この「未病ゾーン」で日々消耗しています。

鍼灸はこの未病に非常に強く、気血の流れを整え、正気を養い、邪気の侵入を防ぐ“体質そのものを変える技術”なのです。



【5. 正気を高める鍼灸と養生法】


🪡 治療において重視するポイント:


  • 補腎:原気の充実=土台の底上げ

  • 健脾益気:栄気・衛気を生む“脾胃”の強化

  • 疏肝理気:気の流れをスムーズにし、ストレスを抜く

  • 調肺宣衛:外敵から守る衛気を強くする


🧘‍♂️ 養生としてのおすすめ習慣:


  • 早寝早起き(特に23時〜3時の“肝・胆”タイムを大切に)

  • 季節のものを食べる

  • 適度な運動、深い呼吸

  • 感情を溜め込まない環境づくり


☯️ 鍼仙人の捉え方:


正気は、積み上げるもの。施術だけでなく、日常こそが“免疫養成道場”である。

🔚まとめ:敵を見る前に、自分を整える


病を防ぐために最も大切なのは、「何を避けるか」ではなく、「どう整えるか」。正気が満ちた身体には、邪気は留まれない。

正気は“自分を信じる力”であり、命の芯そのもの。それを育む東洋医学の智慧は、現代人にこそ必要なのです。


次回は「病邪の伝変ルート〜内から外へ、外から内へ〜」について解説していきます。病がどう移動し、どのように深く潜り込むのか? その“動き”に注目していきましょう。


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『鍼仙人』院長 高山 昌大

施術歴16年/87,000人以上の施術実績。

プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。

鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。

「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を探求。


🟡 典拠(古典より):

《素問・陰陽応象大論》:「正気存内、邪不可干」

《素問・生気通天論》:「人有病、先察其気之盛衰」

《霊枢・百病始生篇》:「邪之所凑、其気必虚」

《難経・七十五難》:「正邪之勝、決病之生死也」



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