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vol.110【素問】素問と構造医学〜身体の内と外をつなぐ〜— 解剖の奥に、“氣の通り道”がある —

  • 執筆者の写真: - 鍼仙人 - 高山 昌大
    - 鍼仙人 - 高山 昌大
  • 3月25日
  • 読了時間: 5分

更新日:3月27日

身体のゆがみ、姿勢の崩れ、呼吸の浅さ、臓器の下垂――これらは現代の構造医学や運動療法でも注目される問題ですが、東洋医学の古典『素問』では、すでに“内と外の関係性”を説いています。

そこに記された言葉は、単なる哲学ではなく、氣の流れと構造の整合性を読み解く鍵

このコラムでは、『素問』を軸にしながら、鍼灸 × 構造医学という視点で“姿勢と内臓”“経絡と構造”“氣と重力”の関係を見ていきます。


【1. 「形」と「気」は分かれていない】

現代医学では、構造(筋骨格)と機能(内臓・神経)は別々に扱われがちですが、東洋医学では「形は気の器」「気は形の動力」という思想が根本にあります。



🟡《素問・五臓生成論》:


「形気相得、而生長也。」→ 形(構造)と氣が共にあって、はじめて成長する

つまり、筋骨格のゆがみは氣の乱れを生み、氣の滞りは形を崩す。この双方向の関係性を、鍼灸と構造調整は共に扱っていく必要があります。


☯️ 鍼仙人の捉え方:


骨を整えるとは、氣の通り道を開くこと。経絡とは、“氣が通る解剖の軌道”でもあるのだ。


【2. 経絡と骨格の関係】


現代の構造医学において「アナトミートレイン」などが示す筋膜の連動ラインは、東洋医学で言う経絡の走行と驚くほど一致します。


経絡

構造との関係

膀胱経

背骨ライン・脊柱起立筋・アキレス腱まで連動

胃経

下顎〜胸骨〜腹直筋〜大腿四頭筋

肝経

内転筋群〜腹膜〜胸隔

腎経

骨盤底筋〜腰椎前面〜内臓支持組織


🧭 構造的にズレや筋の硬さが出た箇所には、その経絡の氣の滞りが伴っていることが多い。

→ だからこそ、“ツボ刺激+構造調整”で、氣血の巡りが加速するのです。


【3. 姿勢は“臓腑の鏡”である】


『素問』では、五臓と身体部位との関連性が細かく示されています。


🟡《素問・脈要精微論》:


「肝主筋、心主脈、脾主肉、肺主皮毛、腎主骨」

このように、臓器の不調は筋肉・骨・皮膚・肉付きに影響を与えるとされ、構造に表れるゆがみは臓腑の偏りの“出口”ともいえるのです。


🧩 例:


  • 腎虚 → 骨盤の不安定・膝の力が抜ける

  • 肝気鬱結 → 肩の巻き込み・顎の緊張

  • 脾虚 → 背中の丸まり・腹圧低下

  • 肺虚 → 胸郭のしぼみ・猫背


☯️ 鍼仙人の診立て:


姿勢を診れば、氣の流れが見える。骨を触れば、五臓の声が聴こえる。


【4. 内臓を“下から支える”鍼灸アプローチ】


構造医学では、内臓は“吊られている”と同時に“支えられている”存在とされます。特に重要なのは、腹圧・骨盤・呼吸の3点支持。

東洋医学では、これに対して次のようなアプローチをします。


機能

鍼灸ポイント

腹圧の調整

中脘、関元、天枢、足三里(脾・胃の補気)

骨盤の安定

命門、腎兪、太渓、関元(腎気の充実)

呼吸の拡張

膻中、神門、百会、肺兪(心肺の調整)


→ これに構造調整(筋膜・骨格)を加えることで、“臓腑を支える構造力”が復活し、根本的な改善に近づくのです。


🔚まとめ:氣は、骨を伝い、臓を潤す

氣の流れと構造の安定は、まるで“川と川底”のような関係です。


  • 川底がゆがめば、水は濁る

  • 水が枯れれば、川底は乾く


それゆえ、東洋医学と構造医学は、別々の分野ではなく“同じ真理の別表現”

『素問』の智慧と、現代の構造知を統合すること――それが、鍼仙人の考える“真の全人的アプローチ”です。


📘次回予告:次回はいよいよ最終章、「“現代の素問”を目指して〜未来へつなぐ東洋医学〜」をお届けします。古典に学び、今に活かし、未来に伝える――“生きた東洋医学”のビジョンを綴ります。


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『鍼仙人』院長 高山 昌大

施術歴16年/87,000人以上の施術実績。

プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。

鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。

「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。


🟡 典拠(古典より):

《素問・五臓生成論》:「形気相得、而生長也」

《素問・脈要精微論》:「肝主筋、心主脈、脾主肉、肺主皮毛、腎主骨」

《霊枢・経脈篇》:「十二経脈、内属於臟腑、外絡於肢節」



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