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vol.109【素問】素問に学ぶアレルギー・アトピーの根治戦略— 外因ではなく、“内なる地”を整える医術 —

  • 執筆者の写真: - 鍼仙人 - 高山 昌大
    - 鍼仙人 - 高山 昌大
  • 3月25日
  • 読了時間: 6分

更新日:3月27日

アレルギー、アトピー性皮膚炎、花粉症、食物過敏――現代人を悩ませるこれらの疾患は、“外からの刺激”への過剰な反応によって起こるとされています。

でも本当に、それだけが原因でしょうか?

東洋医学の古典『素問』は、こう教えてくれます。


「正気存内、邪不可干。」――身体の内なる氣が整っていれば、外からの邪は侵入できない。

つまり、“治す”とは“外を避ける”ことではなく、“内を整える”こと。この哲学が、アレルギー体質そのものを変える鍵になるのです。



【1. アレルギーとは、東洋医学的に何か?】


アレルギー反応とは、東洋医学では「衛気(えき)の失調」や「肺・脾・腎の虚弱」として捉えられます。


  • 衛気の乱れ → 外邪(花粉・寒冷・ほこりなど)に過剰反応

  • 肺虚 → 皮膚・鼻・気管支のバリア機能低下

  • 脾虚 → 消化力低下、アレルゲン排除能力の低下

  • 腎虚 → 生まれつきの弱さ、体質としてのアレルギー傾向


☯️ 鍼仙人の捉え方:


アレルギーとは、“身体が世界に対して過敏になっている状態”。その過敏さの根には、“内なる虚”がある。


【2. アトピー性皮膚炎の三大要因と治療視点】


アトピー性皮膚炎も、同様に単なる皮膚疾患ではなく、五臓の乱れが絡む“全身症状”です。


東洋医学的な三大要因:


肺の機能低下(宣発・粛降の障害)→ 呼吸器の弱さ・皮膚のバリア崩壊

脾虚湿盛(湿熱の停滞)→ 皮膚のジュクジュク・赤み・便のゆるさ・口の粘つき

腎精不足(慢性的体力低下・先天の弱さ)→ 幼少期からの体質・慢性化・夜間のかゆみ


🧩 治療戦略は、“かゆみを抑える”のではなく、“内側からバランスを整える”こと。



【3. 『素問』に見るアレルギー治療の原則】


🟡 古典にあるキーワード:


  • 《素問・生気通天論》:「風雨寒熱,不得虛邪之客,則邪不能害人」→ 虚があるから邪が入る。まず正気を立てよ。

  • 《素問・陰陽応象大論》:「陰平陽秘、精神乃治」→ 精神=免疫と解釈すれば、陰陽の安定が過敏反応の抑制に

  • 《素問・至真要大論》:「治未病」→ 病が現れる前に、“体質の地盤”を変える医療の重要性


☯️ 鍼仙人の思考:


“敵”を排除する前に、“守る力”を取り戻す。それが、アレルギー根治への第一歩となる。


【4. 鍼灸アプローチ:五臓と衛気の調整】


🪡 治療のポイント:


臓腑

役割

主なツボ

皮膚・呼吸・バリア

尺沢、肺兪、太淵、風門、迎香

消化・免疫・水分代謝

足三里、脾兪、陰陵泉、天枢

体質・慢性化の土台

太渓、腎兪、命門、関元

かゆみ・炎症のコントロール

太衝、行間、期門、百会

胃腸との連携

アレルゲン処理力

中脘、合谷、内関、天柱


🌿 補法と瀉法のバランスも重要:


  • 虚のある部分には補い、

  • 熱・瘀血・湿には適切な“瀉し”を。



【5. 食事・腸・呼吸・情緒――根治への4つの鍵】


  1. 食養生(脾胃の立て直し) → 甘すぎ、冷たいもの、生ものを避ける → 少食・よく噛む・腹八分目

  2. 腸内環境の改善(脾腎の底上げ) → 発酵食品、繊維、温性の食材

  3. 深い呼吸と運動(肺・肝の調和) → 呼吸が浅いと、氣の巡りが弱くなる

  4. 情緒の安定(肝の疏泄機能) → イライラやストレスは、かゆみを増強させる


☯️ 鍼仙人の臨床観:


皮膚は“内臓の鏡”であり、感情の出口。皮膚の不調を、身体の“深層の声”として聴く姿勢が必要だ。


🔚まとめ:アレルギーは“体質”ではなく、“氣質”


アレルギーやアトピーは、「一生付き合うもの」ではなく、「体の内側から変えていけるもの」。


  • 気・血・津液の調和

  • 五臓の連携

  • 衛気の立て直し

  • 養生の継続


これらが揃ったとき、外からの刺激に負けない“体の地盤”が生まれます。


📘次回予告:次回は「素問と構造医学〜身体の内と外をつなぐ〜」について解説していきます。古典と現代解剖学・運動学の交差点から、身体構造と氣の関係を掘り下げます。


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『鍼仙人』院長 高山 昌大

施術歴16年/87,000人以上の施術実績。

プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。

鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。

「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。


🟡 典拠(古典より):

《素問・生気通天論》:「風雨寒熱,不得虛邪之客,則邪不能害人」

《素問・陰陽応象大論》:「陰平陽秘、精神乃治」

《素問・至真要大論》:「治未病」

《霊枢・本神篇》:「肺主皮毛」「腎者作強之官」



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