vol.103【素問】経絡と臓腑のリンク〜なぜそのツボが効くのか〜— ツボは、ただの点ではない。全身をつなぐ線の交差点 —
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 3月25日
- 読了時間: 6分
更新日:3月27日
「肩こりに手首のツボ?」「内臓の調整なのに足に鍼?」鍼灸を初めて受けた方が、必ずといっていいほど感じるのが、ツボの“不思議な場所”です。
でもそれには、経絡(けいらく)という明確な“つながり”のルールがあるのです。ツボは単なる“押しポイント”ではなく、臓腑と連動するシステムの接点。本コラムではその仕組みを紐解き、「なぜこのツボが効くのか?」の核心に迫ります。
【1. 経絡とは何か?】
経絡とは、体内の気血を循環させる“エネルギーの通り道”です。
「経」=縦の本線(12正経など)
「絡」=横に枝分かれする支線(絡脈)
人体には12本のメインルート(十二経脈)があり、それぞれが臓腑とつながっています。
経絡 | 対応臓腑 | 特徴的な通過点 |
肝経 | 肝 | 足の親指〜鼠径部〜肝 |
胃経 | 胃 | 顔〜胸〜お腹〜脚の前面 |
腎経 | 腎 | 足裏〜内くるぶし〜背中〜腎 |
心経 | 心 | 脇〜上腕〜小指 |
膀胱経 | 膀胱 | 頭〜背骨ライン〜脚裏 |
☯️ 鍼仙人の視点:
経絡とは、氣の“地下鉄”のようなもの。各ツボは駅であり、そこに鍼を打つことで流れが調整される。
【2. ツボ=臓腑のスイッチポイント】
各経絡上には、365を超えるツボ(経穴)があり、それぞれに固有の働きがあります。
しかし真の要点は――ツボに触れることで“遠隔の臓腑や器官”にも変化が起こるということ。
例えば:
足三里(胃経) → 胃腸の調子を整えるだけでなく、免疫力や気力の底上げにも
太衝(肝経) → ストレス性の頭痛や月経不順、情緒のコントロールにも
太渓(腎経) → 冷え、頻尿、慢性疲労、ホルモン系トラブルに広く応用
これは「ツボの局所作用」+「経絡による臓腑への反射・連動作用」が同時に起こるからです。
【3. なぜ遠くのツボが効くのか?】
経絡は“氣”のネットワーク
臓腑はこのネットワークの“発電所”や“制御塔”
ツボはそのネットワークの“アクセススイッチ”
だから、身体のどこに鍼を打っても、氣の流れが変われば内臓も影響を受けるのです。
☯️ 鍼仙人の捉え方:
ツボとは、“臓腑に通じる隠れ道”である。遠くのツボでこそ、深く効かせるのが東洋医学の醍醐味。
【4. 経絡の流注(るちゅう)と“臓腑の調律”】
それぞれの経絡には、明確な「走行ルート=流注」があり、どこを通り、どの臓腑を経て、どこへ出るかが古典に詳細に記されています。
🧭 例:肝経
足の親指→内くるぶし→脚の内側→恥骨→肝→胆→目の周囲
つまり――目のトラブルを肝経のツボで調整するのは、理にかなっているというわけです。
他にも:
腎経 → 耳・骨・生殖器・脳とつながる
胃経 → 顔・歯・消化・筋肉・免疫とも関連
この“氣の地図”を理解することが、ツボ選びの本当の精度を高めます。
【5. ツボの選定に迷わないために】
実際の臨床では、以下の視点を重ねてツボを選びます。
症状のある部位(局所)
対応する臓腑と経絡(反応点)
全体のバランス(補うor瀉す)
体質・病の深さ(虚実・寒熱など)
🪡 ツボ選びの一例:
症状 | 臓腑・経絡 | 主なツボ |
生理不順・イライラ | 肝経 | 太衝、三陰交 |
胃のもたれ・食欲不振 | 胃・脾経 | 足三里、中脘 |
冷え・頻尿・疲れ | 腎経 | 太渓、腎兪、関元 |
目の疲れ・頭痛 | 肝・胆経 | 太陽、風池、行間 |
☯️ 鍼仙人の考え方:
ツボ選びとは、対話であり戦略であり、芸術である。患者の体に触れ、氣に耳を澄ませば、必要な場所が自然と語りかけてくる。
🔚まとめ:ツボは“氣の交差点”、臓腑との通路
東洋医学のツボは、単なる表面的なマッサージポイントではありません。それは臓腑へ通じる“氣の扉”であり、“治療の入り口”。
だからこそ、ツボを知るとは“からだの言語”を学ぶことなのです。
次回は「補瀉の思想と操作〜鍼灸技術の哲学〜」について解説していきます。ツボをどう“補い”、どう“瀉す”のか? その意味と技術、心のあり方を深掘りしていきましょう。
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『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年/87,000人以上の施術実績。プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。
🟡 典拠(古典より):
《霊枢・経脈篇》:「人身有十二経脈、内属於臟腑、外絡於肢節」
《素問・氣交變大論》:「經脈者、所以能決生死、處百病、調虛實」
《難経・二十七難》:「經脈者、以應四時而通藏腑者也」

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