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vol.229【難経第三十四難】病の発生における陰陽の分岐〜陽病・陰病の境界線〜

  • 執筆者の写真: - 鍼仙人 - 高山 昌大
    - 鍼仙人 - 高山 昌大
  • 4月1日
  • 読了時間: 4分

病とは、氣が偏ることである。

その偏りが「陽」に傾いたとき、人は熱をもち、上へ、外へと氣が浮き始める。 逆に「陰」へ傾けば、冷え、沈み、内側へと氣が籠っていく。

『難経』第三十四難では、病を陰陽に分ける基準を明確に提示している。 それは単なる表面症状の話ではなく、病の“方向性”を診る哲学である。



【1. 陽病と陰病の違いとは?】


陽病とは、氣が過剰に外に向かっている状態。


  • 発熱・顔面紅潮・喉の渇き・便秘・舌が赤い など、外へと熱が表出する状態を指す。


陰病とは、氣が内側で滞り、閉じこもっている状態。


  • 冷え・顔色が白い・倦怠感・下痢・舌が淡い など、エネルギーの沈静と内攻を特徴とする。


この分類は、治療のベクトル(瀉か補か)を決定づける基本構造となる。



【2. 見た目で判断してはならない】


陽病は「元氣に見える」ことがある。 陰病は「静かで穏やか」に見えることがある。

しかし、それは“氣の表現”であり、 内実は逆であることも多い。

たとえば、陽病は一見エネルギッシュだが、 その実は過剰な熱によって氣が外へ逃げている状態。

陰病は動きが少なく穏やかだが、 それは氣が内に閉じ込められ、滞っているサインかもしれない。


【3. 陰陽の境界線を見抜くには】


『難経』第三十四難では、 "脈の浮沈、舌の色、声の強さ、目の光" などを指標として挙げている。


  • 浮脈・紅舌・大声 → 陽

  • 沈脈・淡舌・微声 → 陰


つまり、身体がどう表現しているかを「全体で」見て判断することが鍵である。

診断とは、単一所見の判断ではなく、陰陽の傾きを“読解”する総合感覚なのだ。


☯️ 鍼仙人はこう観る:

陽病か、陰病か——その分岐は、見た目では決まらない。 氣の向き、内と外のバランスを読み取る眼こそが、治療の方向を導くのである。


鍼仙人はこう考える:陰陽とは、光と影ではない。 流れと滞り、開放と籠もり—— 氣の動きを見れば、自然と“治療すべき方向”が見えてくる。

🔚まとめ

病の本質は、陰陽のバランスの崩れ。 診断とは、その“傾き”を見抜く智慧である。

今日から活かせる一言:陰陽の向きを読む。それが、真の診断の出発点。


📘次回予告

次回は、vol.230【難経第三十五難】陰陽に応じた鍼の深さとは?〜刺入と氣の層構造〜をお届けします。 「どのくらい刺すのか?」に秘められた東洋医学の解剖感覚に迫ります。


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『鍼仙人』院長 高山 昌大

施術歴16年/87,000人以上の施術実績。

プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。

鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。

「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。


🟡典拠

『難経』第三十四難




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