vol.230【難経第三十五難】陰陽に応じた鍼の深さとは?〜刺入と氣の層構造〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 4月1日
- 読了時間: 4分
“どこまで刺すべきか?” この問いは、鍼を扱う者なら誰しも一度は直面する。
『難経』第三十五難では、この問いに対して明快な基準を示している。 それが「陰は深く、陽は浅く」という刺入の原則である。
だがこれは単なるテクニックの話ではない。 氣の層構造と鍼の哲学が交差する、奥深い世界なのである。
【1. 陰陽と刺入の深さの関係性】
陽は外、陰は内。 陽は表層に現れ、陰は深層に宿る。
この原則に基づき、
陽病(外感・熱・浮脈など)には浅刺
陰病(内傷・寒・沈脈など)には深刺 が推奨される。
つまり刺入とは、“氣の偏在する層”に対してのアプローチなのである。
【2. なぜ浅く、なぜ深く?】
氣は、皮膚・筋・脈・骨にいたるまで、層をなして存在している。
表面で熱しているなら、それは陽が表層で暴れている
深部が冷えて動かないなら、それは陰が内側に籠もっている
この「氣の層」に対して鍼を打つとは、 どの層に語りかけるか=どの層の氣を動かすかという選択である。
深く打てば、深い氣が応じる。 浅く打てば、表の氣が動く。 それを見極めるのが“刺入設計”なのだ。
【3. 臨床での応用と感覚の精度】
実際の臨床では、
浮腫んだ熱感があれば浅く
内臓性の冷えがあれば深く
表面は虚していて、深部に実がある場合は中間層から深部へ誘導する
など、症状と層の関係を触診と感覚で精査していく。
刺入とは、「どこに打つか」だけでなく、「どのくらい深く、何に届かせるか」までがセットである。
☯️ 鍼仙人はこう観る:
鍼は、層を旅する。 皮膚を超え、氣の深層に触れることもあれば、表面の氣に寄り添うだけで終えることもある。 その選択に、術者の智慧と感性が映る。
鍼仙人はこう考える:深く打てばいいのではない。 氣がいる“深さ”に、氣づいて打てるか。 それが刺入の極意である。
🔚まとめ
刺入とは、氣の層に対する対話。 陰陽の傾きを読み、適切な“深さ”を選ぶことが、鍼の命である。
今日から活かせる一言:氣の深さに合わせて、鍼の深さを決めよ。
📘次回予告
次回は、vol.231【難経第三十六難】病がどこから始まるか?〜上からか、下からか〜をお届けします。 病の発端をどう捉えるか?氣の流れと発病の起点を探ります。
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『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年/87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。
鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。
🟡典拠
『難経』第三十五難

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