vol.210【難経十五難】臓と腑、それぞれの氣の働きとは?〜陰陽と中庸の臓腑論〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 3月29日
- 読了時間: 5分
「臓腑とは、何のために存在するのか?」
五臓六腑という言葉はよく知られているが、 では、臓と腑の違いとは何か──。
難経第十五難では、臓と腑を陰陽の本質的な違いとして捉え、 氣の作用のあり方に基づいて分類している。
そこには、東洋医学が描く「氣の運行システム」と「生命の循環哲学」が凝縮されている。
【1. 臓は藏す、腑は通す】
まず、東洋医学における臓と腑の定義を確認しよう。
臓(ぞう)=陰。氣・血・精など“生命の本質”を藏す器。
腑(ふ)=陽。食物・水穀・不要物を通す“氣の通過点”。
つまり、臓は内向きで安定・静的、腑は外向きで変動・動的。 この陰陽の対比こそが、氣の運行における陰陽バランスの中核となる。
【2. 陰陽の協働で生命はめぐる】
臓と腑は、それぞれ単独で完結するものではない。
臓=陰の貯蔵庫 → 腑=陽の運搬路 へと氣を送り、 腑=陽の吸収路 → 臓=陰の蓄積場 へと氣を還す。
この循環こそが、中庸=調和のエネルギー循環である。
だからこそ、
臓が虚すれば氣の根が揺らぎ、
腑が塞がれば氣の流れが滞る。
双方の氣の働きは、まさに陰陽の舞であり、命の律動なのである。
【3. 難経の分類:五臓は陰、六腑は陽】
難経十五難では、明確に分類されている:
五臓(肝・心・脾・肺・腎)=陰 臓。内に藏す。
六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)=陽 腑。外に通す。
さらに、“奇恒の腑”という中庸的器官(脳・髄・骨・脈・胆・女子胞)がある。
これは、陰陽どちらにも偏らず、氣の特殊な運行ルートを担っている。
☯️鍼仙人の哲学
臓腑とは、氣の陰陽が織りなす“二重奏”である。
臓が沈黙し、腑が叫ぶとき、 氣はどこへ向かうのか。
腑が滞り、臓が乾くとき、 命は何を失っていくのか。
鍼仙人は、その“響きの乱れ”に耳を澄まし、 氣の交差点に針を打つ。
【4. 鍼仙人としてのまとめ】
臓と腑──それは陰と陽、藏と通、静と動。
その違いは、分離ではなく補完し合う存在であり、 生命の氣を回すための一つの歯車である。
だからこそ、鍼仙人はいつもこう考える。
「腑を診て、臓を聴け。臓を診て、腑を観よ。」
🔚まとめ
氣は、藏されてはじめて生き、 通されてはじめて巡る。
今日から活かせる一言:氣の本質は、藏して巡らせる“陰陽の設計”にあり。
📘次回予告
次回は、vol.211【難経十六難】「臓腑の五行的分類とは?〜木火土金水と氣の運行図〜」
五臓六腑と五行の関係から、氣の自然な循環システムを読み解いていきます。
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『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年/87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。
🟡典拠:『難経』第十五難/『素問・蔵象論篇』/『霊枢・五変篇』

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