vol.232【難経第三十七難】氣が止まるとは何か?〜氣滞と氣絶のちがい〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 4月1日
- 読了時間: 4分
氣は、流れてこそ生命である。
『難経』第三十七難は、「氣が止まるとはどういうことか?」という根本的な問いに対し、 “氣滞”と“氣絶”という2つの概念を通じて、その違いと臨床的判断を提示している。
ここで問われているのは単なる症状分類ではない。 氣の停止が示す意味と、その奥にある生命力の揺らぎである。
【1. 氣滞とは“流れの停滞”、氣絶とは“生命の断絶”】
氣滞とは、氣の流れが滞り、淀み、流れづらくなっている状態。 主に以下のような症状が出やすい:
胸苦しさ・張り感・イライラ・ため息・抑うつ
一方で氣絶は、生命力の一時的断絶・意識喪失の状態を指す。
失神・卒倒・突然の虚脱・氣力の枯渇
つまり、氣滞は“詰まり”であり、氣絶は“消失”である。
【2. なぜ氣は止まるのか?】
氣滞は、
情志の変動(怒り・悲しみ)
飲食の不摂生
運動不足・過労 などにより、氣の運行が障害されて起こる。
氣絶は、
大きなショック
出血や極度の脱水
重度の陰虚・陽虚 といった、“氣の根本を揺るがす要因”によって起こる。
この違いを見極めることが、適切な治療方針に直結する。
【3. 臨床での見極めと対応】
氣滞に対しては:
通絡・理氣・疏肝などで氣の流れを促す
呼吸を整え、動きを取り戻す
氣絶に対しては:
救急的措置(蘇厥・醒神)
生命力を補う(補氣・回陽)
氣滞と氣絶は似て非なるもの。 どちらも“氣が動いていない”ように見えて、背景はまったく異なる。
☯️ 鍼仙人はこう観る:
氣の沈黙には、深い意味がある。 流れが詰まっているのか、 氣そのものが尽きようとしているのか——。 その違いを聴き分けられることが、真の術者の仕事である。
鍼仙人はこう考える:氣滞とは“戻れる停滞”。 氣絶とは“一線を越えた断絶”。 見極めの精度が、生と死を分けることすらある。
🔚まとめ
氣が動かないとき、 そこには詰まりがあるのか、消失があるのかを見極めることが大切。
今日から活かせる一言:止まり方の“質”を診る。それが、氣の診断力。
📘次回予告
次回は、vol.233【難経第三十八難】氣が多すぎるとは?〜氣実・氣鬱・氣爆の理解〜をお届けします。 氣が止まるだけでなく、“溢れ出す”ことの意味を深堀りしていきます。
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隠れ家のようなプライベートラウンジで、
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『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年/87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。
🟡典拠
『難経』第三十七難

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