vol.252【難経第五十七難】脈に現れる氣血の異常とは?〜“寸・関・尺”に映る内なる変化〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 4月1日
- 読了時間: 4分
脈は、氣血の声。
東洋医学において、脈診は単なるバイタルチェックではなく、 氣と血の状態、五臓六腑の調和を“触れて診る”術である。
『難経』第五十七難では、脈と氣血の関係性、特に寸・関・尺の三部に映る氣血の異常について説かれている。
【1. 寸・関・尺とは何か】
脈診における三部:
寸(手首の最も手前)→ 上焦:心・肺・頭部
関(手首中央)→ 中焦:脾・胃・肝・横隔膜
尺(肘寄り)→ 下焦:腎・膀胱・子宮・腰
この三部に触れることで、 各焦・臓腑・氣血の状態が診断できる。
→ それぞれ左右に対応:
左寸:心 左関:肝 左尺:腎陰
右寸:肺 右関:脾 右尺:腎陽
【2. 脈の異常が示す氣血のサイン】
寸部が浮き沈む → 心肺の氣血失調・呼吸や心拍の乱れ
関部が緩慢・弦脈 → 肝脾胃の氣滞・消化不良・情緒の乱れ
尺部が沈滞 → 腎氣不足・冷え・生殖機能の低下
特に『難経』では:
氣虚 → 脈が微弱・沈細
血虚 → 細くて弱いが滑らか
氣滞 → 弦・滑・不整
瘀血 → 緊張・結・不規則
つまり、脈は氣血の鏡であり、異常は必ず“音”として表れる。
【3. 脈診の本質とは“氣血の調律”】
脈診は、臓腑の反応を診ると同時に、
術者の手が“響き”を聴く行為であり
患者の内なる流れと対話する術でもある
施術では:
寸の異常 → 呼吸調整・氣を補う
関の異常 → 消化機能調整・理氣健脾
尺の異常 → 補腎・温補・滋陰
それぞれの脈位から、“いま必要な氣血の処方箋”が読み取れる。
☯️ 鍼仙人はこう観る:
脈とは、皮膚の奥で響く言葉。 氣と血の詩がそこにある。 ただ読むのではなく、“聴く”ことが、術者の真の技となる。
鍼仙人はこう考える:脈の音に耳を澄ませば、氣も血も語りだす。 それは、診断を超えた“内なる会話”である。
🔚まとめ
寸・関・尺──それは氣血の座標軸。 脈を読むことは、氣血の物語に触れること。
今日から活かせる一言:脈は、氣と血の声──その響きに手で応えよ。
📘次回予告
次回は、vol.253【難経第五十八難】脈の変化と五臓の関係とは?〜“虚実のサイン”を脈に聴く〜をお届けします。
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『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年/87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。鍼灸・柔整・構造医学・東洋医学をはじめとする幅広い知識と手技を融合。
「施術は科学であり、芸術である」を理念に、心身の真の調和を追求。
🟡典拠
『難経』第五十七難

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