vol.260【難経第六十五難】五臓の虚実とその見分け方とは?〜“臓の声をどう聴くか”〜
- - 鍼仙人 - 高山 昌大
- 4月1日
- 読了時間: 4分
虚か、実か──。
それは単なる“多い少ない”ではない。 その臓が今、何を求めているか──を読み解く鍵こそが『虚実』である。
『難経』第六十五難では、 五臓の虚実の見極めと、それぞれの臓が訴える“身体の声”の聴き方について説かれている。
【1. 虚実とは“氣の偏りの表れ”】
実=充満・過剰・鬱滞 → 排除・瀉法が必要
虚=不足・低下・空虚 → 補充・補法が必要
→ 量の問題ではなく、氣の偏りがどこにどう現れているかが本質
【2. 五臓それぞれの虚実サイン】
臓 | 実の症状例 | 虚の症状例 |
肝 | 怒り・目の充血・頭痛・筋の緊張 | めまい・視力低下・生理不順 |
心 | 動悸・焦燥・舌紅・不眠 | 眠気・神疲・舌淡・冷え |
脾 | 腹満・食滞・湿重・舌苔厚 | 食欲不振・下痢・倦怠・浮腫 |
肺 | 咳・痰多・鼻詰まり・喘息 | 乾燥・息切れ・声のかすれ |
腎 | 腰膝の重さ・尿少・陽盛・耳鳴り | 冷え・夜間頻尿・疲労・性機能低下 |
→ 虚実は“症状の勢い”ではなく、“現れる部位と質”で判断する。
【3. 臨床での見分け方と施術軸】
問診:発症の速度・強さ・持続性を確認
触診:患部の熱感・硬さ・反応の有無
舌診:色・苔・潤い
脈診:力感・深浅・滑か実か
→ 虚には補法、実には瀉法。だが、根本は「どこにバランスを戻すか」である。
施術例:
肝実 → 太衝・行間で疏肝理氣
心虚 → 神門・通里で養心安神
脾虚 → 足三里・中脘で健脾補氣
肺実 → 太淵・列缺で清肺化痰
腎虚 → 腎兪・命門で補腎壮陽
☯️ 鍼仙人はこう観る:
“虚”とは、空っぽの叫び。 “実”とは、満ちすぎた悲鳴。
どちらも、“氣が語る”身体のサインである。
鍼仙人はこう考える:虚実は、単なる量ではない。 氣の流れの“質”を、どう読み、どう整えるか。 そこに、真の診立てがある。
🔚まとめ
虚実とは、五臓の語り。 それを聴ける者が、真に氣を調える術者である。
今日から活かせる一言:氣は言葉を持たない──だからこそ、聴く力を育てよ。
📘次回予告
次回は、vol.261【難経第六十六難】病の根はどこにあるのか?〜“標と本”を見極める診断術〜をお届けします。
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虚も、実も、すべては氣のかたち。
隠れ家のようなプライベートラウンジで、
“五臓の声に耳を澄ます”東洋の手あてをお届けします。
『鍼仙人』院長 高山 昌大
施術歴16年/87,000人以上の施術実績。
プロアスリートや著名人の施術経験も豊富。
鍼師・灸師・柔道整復師・機能訓練士・登録販売者・調理師など、多岐にわたる国家資格を保有。神経経絡アプローチ・虚実感応診・五行調整鍼・陰陽体質分析などを駆使し、氣のアンバランスを繊細に見極める診断と手技を実践。
🟡典拠
『難経』第六十五難

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